石垣島と八重山高原で、毎年恒例の伝統的七夕イベント

【2008年7月28日 国立天文台 アストロ・トピックス(396)(397)

国立天文台では、毎年伝統的七夕に合わせ、沖縄県石垣市の石垣島と鹿児島県入来町の八重山高原において施設の公開とイベントを開催している。今年も、8月9日と10日を中心にライトダウン、星空観望会、講演会、親子で楽しむことができる科学実験コーナーなど、両地において盛りだくさんの内容が用意されている。


アストロ・トピックスより

「南の島の星まつり2008」と石垣島の国立天文台施設公開

「石垣島をライトダウンして家族みんなで楽しもう満天の天の川」というキャッチコピーの下、沖縄県の八重山諸島・石垣島で2002年より行われている「南の島の星まつり」は、今年も伝統的七夕(2008年は8月7日)に近い日程の8月9日・10日の2日間にわたって開催されます。同時に、国立天文台のVERA(ベラ)石垣島観測局と石垣島天文台の施設公開が行われます。

メインとなる催しで、1万人が天の川を眺める「全島ライトダウン星空観望会」は、石垣港新港地区サザンゲート広場を会場に、8月9日に開催されます。

18時から行われるステージショーの後、20時30分から1時間は全島ライトダウンが行われます。天気がよければ、夏の大三角、夜空いっぱいに広がる天の川、そして南の空にそそり立つさそり座と天の川をはさんで明るく輝く木星を楽しむことができます。

8月9日と10日は、国立天文台VERA石垣島観測局の口径20mの電波望遠鏡をはじめとする観測設備や観測棟内の見学ができます。銀河系の立体地図作りがどこまで進んだかなど、天文学のトピックスについてやさしい解説を聴くことができるミニ講演会も開催されます。

また、石垣島天文台でも昼間の施設見学ができるほか、8月6〜8日の3日間は、九州・沖縄地区で最大の105cmの口径をもつ「むりかぶし望遠鏡」での天体観望会が開催されます。

その他、恒例となった「星まつり記念講演会」が8月10日に開催されるほか、関連行事として、今年から始まった「星空フォトコンテスト」の入賞作品をはじめとした写真作品を展示する「星まつり写真展」も8月6日から8日に開催されます。

すべての催しは入場無料です。ぜひ多くの皆さまのお越しをお待ちしております。イベントについての詳細は、以下および関連するウェブページをご覧ください。

■ 日時:
2007年8月6日(水)〜10(日)
■ 場所:
沖縄県石垣市
■ 内容:
○ライトダウン星空観望会
8月9日(土) 石垣港新港地区サザンゲート広場
ステージショー 18:00〜20:30
全島ライトダウン、観望会 20:30〜21:30
○国立天文台VERA石垣島観測局の施設公開
8月9日(土)、10日(日)10:00〜16:00
○石垣島天文台・天体観望会と施設公開
  • 星まつり天体観望会(むりかぶし望遠鏡による天体観望会)
    8月6日(水)、7日(木)、8日(金)20:00〜22:00
    ※石垣島天文台(電話:0980-88-0013)へ予約申し込みが必要です
  • 施設公開
    8月9日(土)、10日(日)10:00〜16:00
○星まつり記念講演会
8月10日(日)13:30〜16:00(石垣市民会館大ホール)
  • 「南島の稲作と星座」(石垣繁 八重山文化研究会会長)
  • 「月探査機『かぐや』で見る新しい月の世界」(佐々木晶 国立天文台RISE月探査プロジェクト長)
○星まつり写真展
8月6日(水)〜8日(金)9:00〜17:00(石垣市役所ロビー)
「星空フォトコンテスト」入賞作品をはじめとした写真作品の展示
■ 問い合わせ先:
  • 南の島の星まつり実行委員会(石垣市観光課)
    電話:0980-82-1535
  • 国立天文台水沢VERA観測所
    電話:0197-22-7111

「八重山高原星物語2008」とVERA入来観測局の施設公開

「天の川が流れるころ、あなたの星物語が始まります」のキャッチコピーの下、「八重山高原星物語」が、今年も鹿児島県薩摩川内市の八重山高原(鹿児島大学農学部附属農場入来牧場)で行われます。伝統的七夕(2008年は8月7日)に近い日を選んで開催されるこのイベントは、今年は、8月9日(土)の12時より21時までの開催です。

開催場所となる入来牧場は、北薩摩地区の屋根とも言える標高530mの八重山高原に位置しています。この日はこの牧場の公開とともに、構内に設置された国立天文台のVERA入来観測局の直径20mの電波望遠鏡や、九州で最大の口径1mを誇る鹿児島大学の光赤外線望遠鏡が公開され、それぞれの観測室も含めた施設の内部まで見学することができます。

VERA入来観測局の観測室で開催されるミニ講演会では、銀河系の立体地図作りがどこまで進んだかなど、天文学のトピックスについてのやさしい解説を聴くことができます。

夜8時から9時までは1m望遠鏡や小型望遠鏡を使った星空観望会が開催され、お天気がよければ木星や月などを観測することができます。

毎年自由研究のヒントがいっぱいと好評の「親子で楽しもう!科学実験とものづくりコーナー」では、今年も「自分だけの星座作り」、「ドライアイスで作るシャボン玉」や、恒例となったペットボトルロケット工作と飛翔距離のコンテストも開催されます。

この日の午前中(9〜12時)には、近隣地区のみなさんたちと、日本棚田百選に選ばれた棚田や川内川源流を訪れる自然観察「リバースクール」が開催され、同時に「川内川の自然と生きもの物語」という展示も「八重山高原星物語」の会場内で行われます。そして、全体で「八重山高原で星と科学と自然にふれあいましょう」という主旨になっています。

入場は、無料です。会場では天文グッズの他、地元の物産の販売も行われ、食事もできます。ぜひ多くの皆さまのお越しをお待ちしております。

■ お問い合わせ先

  • 八重山高原星物語2008実行委員会事務局(薩摩川内市入来支所)
    電話:0996-44-3111
  • 国立天文台VERA入来観測局
    電話:0996-21-4175
  • 鹿児島大学理学部面高研究室
    電話:099-285-8973