世界の天文台からクリスマスレターと新年のあいさつ

【2006年12月25日 HUBBLESITEGemini ObservatoryNOAOESO

世界各地の天文台のホームページで、クリスマスと新年を祝うあいさつ状として、美しい天体などをとらえた画像が公開されている。いくつかを紹介しよう。


青いもやにつつまれ輝くLH 95の星たち

(大マゼラン雲の星形成領域LH 95)

大マゼラン雲の星形成領域LH 95。クリックで拡大(提供:NASA, ESA, and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration)

ハッブル宇宙望遠鏡からのあいさつ状に写っているのは、大マゼラン雲の星形成領域であるLH 95。渦巻くガスやちりとともに、低質量の星や生まれたばかりの星、近傍の大質量星が美しく輝いている。2006年3月にハッブルに搭載されているACSカメラがとらえたものだ。

なお、ハッブル宇宙望遠鏡のホームページでは、“Season's Greetings from Hubble”と題して、カードのプリント用にレイアウトされた画像18種類を無料で公開している。

ジェミニ北望遠鏡と180度の星空

(カナダ―ハワイ―フランス望遠鏡がとらえたジェミニ北望遠鏡)

カナダ―ハワイ―フランス望遠鏡がとらえたジェミニ北望遠鏡。クリックで拡大(提供:Gemini Observatory Image)

ジェミニ天文台では来る2007年を祝って、ジェミニ北望遠鏡による新しい画像が公開されている。2006年10月にカナダ―ハワイ―フランス望遠鏡がとらえたジェミニ北望遠鏡とその上空180度に広がる星空の画像をはじめ、ジェミニ北望遠鏡のドーム内部から見た夜空など9枚の画像を、同天文台のホームページ内“Gemini Welcomes the New Year with Wide Eyes”で見ることができる。

小マゼラン雲の輝く星間物質

(NOAOのマゼラン雲輝線サーベイによる小マゼラン雲の画像)

NOAOのマゼラン雲輝線サーベイによる小マゼラン雲。クリックで拡大(提供:F. Winkler/Middlebury College, the MCELS Team, and NOAO/AURA/NSF)

NOAOでは、同天文台ホームページのトップに“Happy Holidays from the National Optical Astronomy Observatory”として、小マゼラン雲をあしらったカードが紹介されている。

この小マゼラン雲の画像は計500枚以上の画像を合成して作られており、星を育てる星間物質が輝いているが。これはNOAOによるマゼラン雲輝線サーベイ(MCELS)で得られたもので、大小マゼラン雲の星間物質に焦点をあてた観測を行っている。

アタカマのVLTと月

(チリのアタカマ高地にある大型望遠鏡VLT(Very Large Telescope))

チリのアタカマ高地にある大型望遠鏡VLT(Very Large Telescope)。クリックで拡大(提供:ESO)

ESO(ヨーロッパ南天天文台)では、“Seasons's Greeting”として3枚の画像が公開されている。そのうちの1枚は、チリのアタカマ高地にある大型望遠鏡VLT(Very Large Telescope)が大きな月を背景にとらえられてもので、この他美しい天体写真もHappy New Yearの文字が添えられて公開されている。