18日に起こる、小惑星Tokioによる恒星食

【2004年2月10日 アストロアーツ】

2月18日(水)の未明に、四国地方東部、近畿地方西部、中国地方東部方面で小惑星Tokio(小惑星番号 498)による7.3等星の恒星食が見られそうだ。小口径の望遠鏡でも見られる可能性のある現象なので、チャンスのある方はぜひご覧になってみてはいかがだろう。

恒星食は1時35分ころに起こると予報されており、継続時間(恒星が隠されている時間)は最長で14.1秒と見積もられている。2004年に国内で見られる現象中、最上級の好条件だ。多くの方々にぜひ観測して欲しい。

隠される恒星のデータは以下のとおり:

HIP 65791 7.3等
赤経 13h29m13.616s、赤緯 +03°52'17.10"(J2000)
おとめ座σ星の南東 約 3°18'
おとめ座78番星の西 約 1°14'
恒星付近の星図(10KB、8等星まで表示)

一方、隠すがわの小惑星Tokioは13.9等級で、直径82kmと推定されている。

小惑星による恒星食は比較的頻繁に起こっており、国内でも月に数件程度の現象を見ることができる。主な予報についてはせんだい宇宙館からいただいている情報をもとに毎月の情報トピックスでも紹介しているが、現象の多くは隠される恒星が暗く、あまり注目されない現象かもしれない。その点、今回の現象は恒星が明るいので、小惑星による恒星食を見たことがない方にはよい機会となるだろう。

また、小惑星による恒星食の観測のデータからは、小惑星の位置や大きさ、形状などを求めることができる。こういったより詳しい観測をしてみたい方は、下記せんだい宇宙館のページを参照していただきたい。