2020年5月の星空

北斗七星が宵空の高いところに見えている。「ひしゃく」の柄のカーブに沿って北から天頂、南へと目を移すと、うしかい座の1等星アルクトゥールス、おとめ座の1等星スピカへと続く、春の大曲線を辿ることができる。さらに、しし座のデネボラを探して春の大三角を、レグルスも探してしし座の姿を、…と、いろいろな形や星座が見つけられるだろう。空を大きく仰ぎ見るのは、きっと心にも良いはずだ。

夕空に見えていた宵の明星の金星は今月でいったん見納めとなる。水星との大接近(22日前後)や細い月との共演(24日)を楽しんだ後は、来月以降の明けの明星を心待ちにしよう。また、未明から明け方には木星と土星が並んで見えている。13日には月を含めた3天体集合が起こる。

遠出はできないご時世、身近で手軽・気軽に見られる現象や星々の魅力を再確認してみてはいかがだろうか。どうぞご健康、ご安全に。

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全天星図

全天星図

東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。


主な天文現象

5月 スワン彗星が5等前後
6日(水) みずがめ座η流星群が極大
13日(水) 月と木星、土星が接近
18日ごろ 木星と土星が接近
22日ごろ 水星と金星が大接近
24日(日) 細い月と水星、金星が接近
カレンダー(月齢と天文現象)

惑星

水星

上旬 中旬 下旬
等級 -2.3 -1.2 -0.3
視直径 5.1″ 5.5″ 6.5″
星座 おひつじ おうし おうし

金星▶ 特集ページ

上旬 中旬 下旬
等級 -4.5 -4.4 -4.1
視直径 41.5″ 48.6″ 55.1″
星座 おうし おうし おうし

火星

上旬 下旬
等級 0.4 0.1
視直径 7.8″ 8.9″
星座 やぎ みずがめ

現象

木星▶ 特集ページ

上旬 下旬
等級 -2.4 -2.5
視直径 41.2″ 43.8″
星座 いて いて

土星▶ 特集ページ

上旬 下旬
等級 0.4 0.3
視直径 17.1″ 17.6″
星座 やぎ やぎ

天王星・海王星

天王星(中旬)海王星(中旬)
等級 5.9 7.9
視直径 3.4″ 2.2″
星座 おひつじ みずがめ

現象

  • 1日 天王星:水星と最接近