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2009年 ふたご座流星群

三大流星群に数えられる「ふたご座流星群」が、12月中旬に見られます。今年のピークは14日午後2時ごろなので、13日と14日の夜に観察するとよいでしょう。ほとんど月明かりのない好条件です。

ふたご座流星群とは

ふたご座と放射点の位置

2009年12月14日のファエトンと地球

1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並んで、三大流星群に数えられているのがふたご座流星群です。決して派手ではありませんが、毎年コンスタントに1時間あたり20個から30個の流星が見られるという堅実な活動を見せることで知られています。

流星が流れてくるように見える中心点を「放射点(あるいは輻射点)」といいます。その放射点が「ふたご座」のα星、カストル(ふたごの兄)のそばにあるのでふたご座流星群、あるいはふたご座α流星群と呼ばれています。

ふたご座流星群が出現するころは、月明かりなどを別にすればひじょうによい時期です。まず、冬なので大気の透明度が良く、他の季節に比べて暗い流星を見つけやすくなります。夜の時間が長いので、それだけ観察する時間も長くとることができます。さらに、この時期のふたご座は宵に東から昇り、深夜には天頂付近に見えています。放射点が一晩中地平線の上にあるので、どの方向にも流星が流れやすくなります。

近年は流星の数が増えていて、しかも明るい流星が目立つようになっていることも見逃せません。実際に見える流星の数では、ペルセウス座流星群を上回るようになってきているほどです。

ちなみにふたご座流星群の大きな特徴としては、小惑星に起源を持つこともあげられます。ほとんどの流星群は、彗星が尾を伸ばしながら軌道上に残したチリが、地球とぶつかることで見られます。しかし、ふたご座流星群の場合、チリを残したのは彗星ではなく、尾を見せない小惑星ファエトン(小惑星番号3200番)なのです。

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今年のふたご座流星群はどう見える

12月14日午後9時ころの星空 12月15日午前3時ころの星空

2009年のふたご座流星群は、12月14日午後2時に極大(流星活動のピーク)を迎えると考えられています。その前後、12月13日の深夜から14日の未明にかけて14日夕方から15日深夜にかけてが観察の狙い目です。月が昇ってくるのは午前5時ごろなので、観測にはほとんど影響がありません。

流星群の流星は、放射点を中心に流れますが、放射点の近くでたくさん見えるわけではありません。どの方向でも流星を見ることができます

※星図は天文シミュレーションソフト ステラナビゲータ を使って作成しています。

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流星をたくさん見るためのポイント

たくさんの流星を見るためには、「光害の少ない暗いところ」「地平線近くまで視野の開けているところ」を選ぶのが大切です。都市部ではそういう場所を見つけるのは難しいかもしれませんが、河川敷や公園などを探してみましょう(公園やグラウンドなど、夜間の出入りを禁止している場所もありますので気をつけてください)。

12月中旬の現象ですので、一晩中とても冷え込みます。防寒は万全にしておきましょう。家のそばで見る場合には、コタツに入って空を見上げるのもよいでしょう。

流星観測は一晩中行うものです。安全性などにじゅうぶん注意するとともに、マナーを守り、他人に迷惑をかけないように気を配りましょう。

数を記録したり、写真やビデオで撮影するなど、もっと本格的な観測に挑戦してみたい方は「流星観測のすすめ」をごらんください。

ニンテンドーDSでふたご座流星群を楽しむ

星空ナビでふたご座流星群を再現

ニンテンドーDSを夜空に向けるだけで画面に星空を再現する「星空ナビ」を使うと、星座や星の名前がわからなくても、ふたご座流星群の放射点を探せます。豊富なデータも内蔵されていて、好きなときに、天文現象の一覧から選択するだけで12月14日の夜空が再現できます。

観測する場所による見え方の違いが反映されるほか、月が昇ってくる時間を調べることもできるので、たいへん実用的です。それだけでなく、放射点の近くで輝く星の名前を調べたり、星座を線でつないだりすることも簡単にできるので、流星が飛ぶのを待っている間も星空を楽しめます。

「星空ナビ」公式サイトへ

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