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皆既日食を写そう

撮影のポイント

皆既日食は短時間の天文現象で、しかも一発勝負です。その上撮影対象は多岐に渡るので、一人で複数の機材を操作する方も少なくありません。入念な計画と準備がものを言います。

日食の撮影に慣れていないうちは、撮影対象をある程度しぼることも大事です。その上で、事前に操作手順を確認しておきましょう。日食シミュレーションソフト「エクリプスナビゲータ Ver.2」を使った予行演習は、計画に無理がないか確かめ、本番での失敗を防ぐ上で有効です。

皆既日食時のコロナは、太陽直径の4〜5倍の広がりがありますから、光学系の焦点距離は35mm判フィルム換算で500〜700mm、APS-Cサイズでは300〜400mmが適当です。望遠レンズか単焦点屈折望遠鏡を使うのが一般的です。内部コロナとプロミネンスを高解像度で撮影したい場合は、さらに拡大します。

コロナは、月縁に近いところと外周とでは明るさが極端に違うので、露出時間をどの程度にするかは悩みどころです。ただ、最近はデジタルカメラが普及したため、1秒から数千分の1秒程度の範囲で撮影した複数の画像を画像処理するのが一般的です。

また、拡大撮影だけでなく、広角レンズで太陽を地上の風景と一緒に写し込んでみても面白いでしょう。これを写すにはコンパクトカメラでも十分なので1台余分に持って行くといいでしょう。

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