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【特集】2007年3月4日 部分月食

3月4日の朝、月が地球の影に隠される「月食」が見られます。あいにく、月が完全に影に入り込む「皆既月食」のころには月は沈んでしまいます。中国地方から西では、月が沈む直前に真っ暗な本影に入り込む「部分月食」が見られます(月没帯食)。それ以外の地域では、淡い半影に入り込む「半影月食」だけしか見られません。

福岡から見た沈む直前(6時40分)の月

福岡から見た、沈む直前(6時40分)の月

見え方

欠け具合

月食のようす。半影、本影、そして月の位置を示した

図は地球の影を月が通過するようす(左)と、各地で月が沈むときの欠け具合(右)。低空では大気による屈折現象が働くので、実際の月は横長につぶれて見えます。

地平座標での見え方

福岡での見え方 図は福岡から見た月の位置を示しています。欠け始めるのが地平線すれすれであることがわかります。

各現象のタイムテーブル、月の高度

現象の時刻と各地の月の高度は以下のとおりです。

現象時刻 札幌仙台東京京都福岡那覇
半影食の始め5:16.4 9.1゚ 9.3゚ 10.1゚13.4゚17.8゚20.5゚
欠け始め6:30.0 月没月没月没月没3.0゚4.5゚
月没時刻 6:116:096:116:286:476:53

観察と撮影

部分月食が見られる地域でも、月の高度はとても低くなっています。西の空が地平線すれすれまで見通せるところで観察しましょう。

それ以外の地域では半影月食しか見られません。眼視観測ではふつうの満月との違いを見分けるのは困難です。その代わり、写真撮影することでほんのり暗くなっているようすがわかります。

月を撮影するには、三脚とデジカメがあればじゅうぶんです。露出の設定は満月の場合と同じですが、関連リンクに皆様からお送りいただいた過去の月食のギャラリーを集めましたので、参考にしてみてください。設定を変えながら何枚も撮影しておくのがポイントです。