すばる望遠鏡の家教授が東レ科学技術賞受賞

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【2011年6月8日 国立天文台メールニュース No.40】

国立天文台ハワイ観測所の家正則教授が第51回東レ科学技術賞を受賞した。すばる望遠鏡による遠方銀河の観測や、大気のゆらぎによる観測への影響を抑える新技術開発の貢献が評価されたものだ。


国立天文台 メールニュース No.40より

このたび、国立天文台ハワイ観測所の家正則(いえまさのり)教授が、平成22年度(第51回)東レ科学技術賞を受賞しました。対象となった研究業績は、「初期宇宙史の観測的研究とレーザーガイド星補償光学装置の開発」です。

家教授は、すばる望遠鏡の主焦点カメラを用いた観測で、128億8000万光年かなたの銀河をはじめ、遠方の銀河を次々と発見しました。また、上空の大気の乱れによる星像のゆらぎを、レーザーガイド星という人工的な星を用いて補正する画期的な「レーザーガイド星補償光学装置」を開発し、すばる望遠鏡の観測性能を飛躍的に向上させることに貢献しました。

東レ科学技術賞は、理・工・農・薬・医学の分野で、学術上の業績が顕著なもの、学術上重要な発見をしたもの、波及効果が高い重要な発明をしたもの、技術上重要な問題を解決し技術の進歩に大きく貢献したものに対して贈られる賞で、去る5月18日に東京都内で贈呈式が執り行われました。