ステラハンター・プロフェッショナルのVer.1.0cへのアップデータを公開

【2009年8月13日 アストロアーツ】

移動天体の探索や追跡、そして報告までの統合的な環境を提供するソフトウェア「ステラハンター・プロフェッショナル」がバージョンアップ。Ver.1.0cへのアップデータを無償公開しました。


今回のアップデータでは、検出した天体を確認する際に表示レベルの調整が可能になり、明るい恒星に接近した天体や検出能力の限界に近い微光天体をピックアップできるようになりました。また、画像マッチング時に歪曲補正がサポートされ、周辺部の歪みが大きな画像でも高精度で測定することが可能になりました。

微光天体の像は淡く微かなものですが、ステラハンター・プロフェッショナルを用いると、移動天体のモーションで重ね合わせて、画像40枚で2倍の口径に匹敵する移動天体の検出が可能。好条件の空では、口径30cmクラスの望遠鏡で22等級の微光天体を発見することができます。大規模なサーベイにより小口径の望遠鏡による小惑星発見は衰退しましたが、このソフトウェアを使用することによって、微光小惑星や太陽系外縁天体の発見においてアマチュア天文家の活躍が期待できます。

グループによる捜索活動として、高校生の天文クラブによる小惑星ハンティングプロジェクトでステラハンター・プロフェッショナルが活用され、複数の学校が協力して小惑星の発見に挑んで成果を挙げています。

ステラハンター・プロフェッショナル用「1.0・1.0cアップデータ」のダウンロードは「ステラハンター・プロフェッショナル ダウンロード」のページより行ってください。すべてのユーザの皆様にダウンロード、アップデートしていただくことをお勧めいたします。

追加機能とおもな修正内容は、以下のとおりです。

《追加機能》

  • [画像マッチング]ダイアログに、[歪曲補正]を追加
  • [2次探索]ダイアログで、検出像とブリンク画像の表示にレベル調整機能を追加
  • [画像情報]ダイアログを追加

《おもな修正内容》

  • [1次探索]ダイアログで、モーションを自動計算すると、実際の動きより大きな値が設定されることがある
  • [精測]ダイアログで測定した観測値に、0.5ピクセル程度の位置誤差が含まれることがある
  • [軌道決定/同定]ダイアログの小惑星チェッカーで、同定結果が表示されない

(詳しい修正内容の一覧は、「ステラハンター・プロフェッショナル ダウンロード」のページより「リリースノート(修正機能一覧)」をご参照ください。)