SDSSプレート配布、締め切り迫る

【2009年4月24日 アストロアーツ SDSSプレート配布事務局

銀河の立体宇宙地図を描いたスローン・デジタル・スカイサーベイ(SDSS)では、膨大な数の銀河やクエーサーまでの距離を測る際に、穴あきアルミ板(プレート)が活躍した。東京大学などSDSS日本参加グループでは、今年3月からプレートの第二次無料配布の募集を行っているが、まもなく締め切りとなる。


「天プラ」と「天の川急便」主催のサイエンスカフェのようす

「天プラ」と「天の川急便」主催のサイエンスカフェのようす。クリックで拡大

SDSSプレート

1個1個の穴が天球上の銀河や恒星の位置に対応。光ファイバーを通じて分光器に通し、最大640個の天体のスペクトルを同時に測定した。クリックで拡大

SDSSでは、これまでに3.4億個もの天体を撮影し、1つ1つの天体についてスペクトルを測定し、その性質や天体までの距離が求められた。数多くの天体を効率よく観測するために、望遠鏡で集めた光を、天球上の銀河や恒星にあわせて穴を開けたプレートに通す方法がとられた。

観測で使用された2,000枚以上のプレートは役割を終え、二度と現場で使用されることはない。しかしその一部は、今後科学館やプラネタリウム、各種イベントでの展示などを通して、人々の目を宇宙に向ける役割を担う。

「天文学とプラネタリウム」(天プラ)と「天の川急便」では、今年1月にサイエンスカフェを行った。その会場で、SDSSの銀河地図を紹介し、距離と赤方偏移の関係、赤方偏移とスペクトルについて解説した後、実際に観測に使われた装置としてプレートを紹介した。“小さな穴の中を何億光年もの彼方からの光が通った”との説明に、思わずプレートに手を伸ばす来場者もいたという。

なお、昨年末に行われた第一次募集では、国内への配布のため用意された100枚のプレートのうち57枚が、展示を目的とした公共天文台、プラネタリウム館、博物館などに寄贈された。第二次募集では43枚が配布される予定で、配布の対象が広がり、常設展示スペースを持たない研究機関や天文普及活動を行っている天文同好会なども応募することができる。展示や活用を希望される機関や団体は、「申込書」をFAXにて以下のアストロアーツSDSSプレート係へお送りください。

<SDSSプレートの申し込み方法>

申込書
ダウンロード(PDFファイル、36KB)
FAX送信先
03-5790-0877(アストロアーツSDSSプレート配布事務局)
第二次募集〆切
2009年4月末日
配布時期
2009年5月中旬頃
お問い合わせ
電話(03-5790-0873)またはお問い合わせフォーム
※配布枚数に限りがあります。本申込書により、必ずお送りできるものではございません。なお、送料も含め、プレートの配布に費用はかかりません。

<参照>

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