MUSES-Cの打ち上げ 来年5月に延期

【2002年9月26日 宇宙科学研究所

宇宙科学研究所は、今年12月に打ち上げを予定していた小惑星探査機「MUSES-C」の打ち上げを来年5月に延期すると発表した。

(MUSEC-Cの想像イラスト)

小惑星に接近するMUSES-C(提供:宇宙科学研究所)

宇宙科学研究所の発表によると、試験中に姿勢制御のための高圧ガス供給系に使われている気密保持のためのリングが破損、その関係部位の調査や交換で準備が遅れたために打ち上げを延期することになったようだ。

MUSES-Cは、小惑星の表面からサンプルを採取してカプセルを地球に帰還させる「サンプル・リターン技術」に挑む工学実験探査機で、当初の目標では2005年夏に小惑星 1998 SF36へ到着する予定になっていた。また、世界中から応募された約90万人の名前をプリントしたアルミはくをターゲットマーカーに収め、小惑星の表面に投下するという計画も進んでいる。