アンドロメダ銀河は共食い銀河

【2001年7月13日 Angro-Australian Observatory Press Release (2001.07.04)

M31アンドロメダ銀河が、その2つの伴銀河 (M32とNGC205) を吸収しつつある共食い銀河であるという説が有力になった。これは、カナリア諸島の口径2.5メートルのアイザック・ニュートン望遠鏡による観測によるもので、今回の発見は、大きな銀河は小さな銀河が衝突・合体を繰り返して成長し、そのプロセスは今も続いているという説を支持するものである。詳しい報告が、7月5日発行の科学誌『Nature』に掲載されている。

Rodrigo Ibata博士 (フランス、ストラスブール天文台) などからなる研究チームは、アイザック・ニュートン望遠鏡による50以上の長時間露光画像によりアンドロメダ銀河の外縁部を詳細に調べた。その結果、M32とNGC 205からはぎ取られたと見られる恒星の筋を検出し、2つの伴銀河がアンドロメダ銀河に吸収されつつあるということを発見した。

アンドロメダ銀河は、私たちの銀河系からわずか220万光年しか離れておらず、大型の銀河としては銀河系から最も近い。いわば、姉妹銀河ということもできるだろう。ただ、大きさはアンドロメダ銀河のほうが銀河系より倍程度大きい。ところで、今から30億年ほど後には、アンドロメダ銀河と銀河系が衝突し、融合してひとつの銀河となると考えられている。