ユリシーズ探査機、太陽の南極点上空を通過

【2000年11月30日 ESA SCIENCE News (2000.11.27)

2000年11月27日、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)とNASAの共同による太陽・宇宙探査機「ユリシーズ」が、太陽の南極点上空の最大緯度地点を通過した。ユリシーズが達した最大緯度は南緯80.1度だった。ユリシーズが太陽の南極点上空を通過したのはこれが2度目である。

ユリシーズは、太陽の両極上空から太陽を観測することを主な目的とした初めての探査機。太陽の黄道面 (惑星が公転する面) に対して垂直に近い軌道 (極軌道) を持つ。

ユリシーズは1990年10月スペースシャトル・ディスカバリー号により打ち上げられ、1992年2月に木星の重力を利用して方向転換し、太陽を周回する極軌道に乗った。1994年6月から11月にかけ太陽の南極上空を通過し、太陽から1.34天文単位 (天文単位は太陽〜地球間の平均距離で、約1億5000万キロメートル) の近日点を通過した後、1995年6月から9月にかけ北極上空を通過した。

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