土星の衛星「タイタン」を克明にとらえた画像が発表された

【2000年8月8日 BBC News (2000/8/7)

パリ-ムードン天文台のAthena Coustenis博士らが、ハワイに設置された口径3.6mの「カナダ-フランス-ハワイ望遠鏡」を用いて土星の衛星「タイタン」を克明にとらえることに成功し、現在イギリス・マンチェスターで開催されている国際天文連合(IAU)の総会で発表した。

この画像には、赤道付近に広がる大陸状の模様がはっきりと写し出されている。Coustenis博士らによると、この大陸状の構造は、凍りついたメタンに覆われた大陸である可能性があるという。以前から、タイタン赤道付近にはメタンの海に囲まれた大陸が存在するらしいと言われていたが、その姿がここまで克明にとらえられたのははじめて。

土星の衛星の中で最大のタイタンは、水星よりやや大きく、厚い大気を持つ。大気は地球大気の半分ほどの厚さで、ほとんど窒素から成る。また、地表には液体のメタンの湖や海が存在するともいわれる。2004年にはNASA・ヨーロッパ宇宙機間(ESA)共同による土星探査機「カッシーニ」に積載されたプローブ「ホイヘンス」が降下観測する予定だ。

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