そら飛ぶミラーボール・スターシャイン衛星がみえる!

【1999年6月18日】

ミラーボール衛星

NASAは前回のスペースシャトルミッション (STS-96)において、ディスカバリー号から ミラーボール型衛星を放出した。これは世界中の生徒・学生たちに人工衛星についての理解を深めてもらうためのプロジェクトである。夕方か明け方の空で、日本からもみることができる。

この衛星は、直径48cm、重さ39kg のミラーボール型をしており(右図)スターシャイン衛星と名付けられた。その表面は直径2.5cmのアルミ製鏡878枚で覆われており、それぞれのミラーは太陽光をよく反射する。世界各地の子どもたちがそれぞれ思いをこめて磨き上げたものであるという。

日本でも明け方もしくは夕方、衛星が上空を通過するときに見ることができる(下図)。衛星は1秒あたり0.5度〜1度くらいの角度で移動する。衛星自身の回転により、地上からは数秒から十数秒の間隔でまたたきながら移動していくようにみえるという。これにより、通常の衛星と区別がつけられるという訳だ。

明け方と夕方に見える衛星

衛星自身の明るさは、通常時で7〜10等程度であるが、ミラーに反射した太陽光が観測者の方向に向くと輝いて、肉眼でも十分に見える明るさになるという。フラッシュしている時間は1回につき数秒程度である。したがって、肉眼では数秒から十数秒の間隔でフラッシュしながら移動する衛星の姿がみえることになる。

この衛星がいつ、どこで見えるかについては GSOC Satellite Predictions(英文) をみてほしい。東京近郊は場所を指定できるが、その他の各地についても観測位置(北緯、東経)を入力すれば、衛星の動きや時間などの予報を詳細に得ることができる。

東京6月19日における見え方
1999年6月19日、東京(35.7000°N, 139.7670°E)における衛星のパスチャート
GSOC Satellite Predictionsページにより作成)

ただ眺めるだけでなく、衛星のフラッシュ時間などを記録して報告すれば、軌道改良のためのデータを提供することができる。詳しくは、 スターシャインプロジェクト (英文)をみてほしい。

この衛星は今後約6か月のあいだ、地上からながめることができるという。本来、教育目的であげられた衛星であるため、学校などの施設でこのプロジェクトに参加することも可能だ。あなたも参加してみませんか?

関連ページ:
スターシャイン衛星の現在位置(英文)
宇宙ステーション等、各種衛星の現在位置(英文)
スターシャインプロジェクトホームページ(英文)
横浜こども科学館/国内主要都市の人工衛星予報