天の川銀河の恒星分布をとらえた新カタログ

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【2014年9月18日 Royal Astronomical Society

10年に及ぶ天の川銀河の観測から作成した天体カタログ「IPHAS DR2」が公開された。2億個以上の恒星の分布が詳細にとらえられている。


「IPHAS DR2」カタログを元に描かれたはくちょう座付近の天の川銀河

「IPHAS DR2」カタログを元に描かれたはくちょう座付近の天の川銀河。クリックで拡大(提供:Hywel Farnhill, University of Hertfordshire)

ラパルマ天文台(カナリア諸島)の口径2.5mアイザック・ニュートン望遠鏡(INT)を用いて行われた10年間の観測から、天の川銀河の天体カタログ「IPHAS DR2」()が作成された。

英・ハートフォードシャー大学のGeert Barentsenさんらを中心に作成されたカタログは、天の川銀河の円盤部にある20等級より明るい恒星を、赤色の可視光や赤外線でとらえたものだ。IPHAS DR2をもとに作られたひじょうに詳細な地図からは、私たちが「天の川」として見上げている天の川銀河の円盤部分にどのように恒星が分布しているかがわかり、星とガスや塵からできているこの円盤部分について新たな知見をもたらしてくれている。

注:「IPHAS DR2」 「INTでの北銀河面測光Hαサーベイのデータ公開第2弾」の略。