太陽フレアが2回連続、同じ領域で発生

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【2012年10月23日 NASA(1)(2)

2013年に活動がピークになると予想されている太陽で、Mクラスの太陽フレアが2日間で2度、連続発生した。


太陽フレア

10月20日に発生したM9クラスの太陽フレア。クリックで拡大(提供:NASA/SDO)

太陽フレア

10月22日に発生したM5クラスの太陽フレア。クリックで拡大(提供:NASA/SDO/GSFC)

10月20日(アメリカ東部夏時間、以下同)にM9クラスのフレアが、2日後の22日にはM5クラスのフレアが、太陽の同じ領域で発生した。Mクラスのフレアはもっとも弱いエネルギークラスに分類されるが、それでも地球近傍の宇宙天気に影響を及ぼすこともある。

フレアが起こると有害な放射線が放たれるが、放射線は地球大気でブロックされるので地上の動物や人間には影響が少ない。しかし、人工衛星に損害を与えたり数分間から数時間続く電波障害を起こしたりすることもある。太陽フレアに伴って発生するコロナ質量放出(CME)は太陽の粒子を宇宙空間に放出する現象で、地球に向かって発生した場合は約3日程度で地球にたどり着く。ただし今回のフレアは地球に向いていなかったので、地球への直接の影響はなさそうだ。

平均すると11年周期で活動している太陽は、来年2013年に極大期を迎えると予想されており、最近フレアの発生回数が増加している。極大期には1日に数回もフレアが発生するかもしれない。