チャンドラヤーン1号、通信途絶えミッション終了

【2009年9月2日 ISRO

インド宇宙研究機関(ISRO)は、昨年10月に打ち上げた無人月探査衛星「チャンドラヤーン1号(Chandrayaan-1)」との通信が途絶えたことを発表した。各種報道筋は、通信の復活は絶望的で、事実上ミッションは終了したと伝えている。


月探査衛星「チャンドラヤーン1号」は、インド時間8月29日13時半(日本時間17時)に突然通信を絶った。ISROによると、同日の12時25分までは衛星からのデータ送信は正常に行われていたという。

通信途絶前までのデータやバックアップシステムの詳しい分析が進められているものの、複数の報道筋によると、もはや衛星にどんな問題が発生したのかを知るすべはなく、通信の復活も不可能と判断され、ミッションは終了したと伝えられている。

「チャンドラヤーン1号」は、インド初の無人月探査衛星として昨年10月に打ち上げられ、2年間観測を行う予定だった。これまでの飛行日数は300日を越えており、月のまわりを3400回ほど周回しながら、「TMC」と呼ばれるカメラや、月面鉱物マッピング装置「M3」などを使って、膨大なデータの収集を行った。