日本の宇宙ステーション補給機、9月11日打ち上げへ

【2009年7月10日 JAXA

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証機を搭載したH-IIBロケット試験機の打ち上げを9月11日に実施すると発表した。HTVは、無人の軌道間輸送機としてスペースシャトル退役後の活躍が期待されている。


HTVの想像図

HTVの想像図。クリックで拡大(提供:JAXA)

JAXAは、宇宙ステーション補給機(HTV)の技術実証機を搭載したH-IIBロケット試験機の打ち上げを9月11日(金)午前2時04分(日本標準時)に実施すると発表した。

HTVは、直径約4m、全長10m弱の無人の軌道間輸送機だ。食糧や衣類、各種実験装置など最大6tの補給物資を地上約400km上空の軌道上にある国際宇宙ステーション(ISS)に送り届け、補給が済むと、用途を終えた実験機器や使用後の衣類などを積み込み、大気圏に再突入して燃焼廃棄される。

HTVの技術実証機は、H-IIBロケットで打ち上げられたあと、高度200〜300kmの楕円軌道に投入される。その後、高度350〜460kmに位置するISSに対してランデブー飛行を行う。さらにその後、ISSへ接近し、所定の位置に相対停止し、ISSのロボットアームによって把持され、ISSにドッキングする。このようなランデブー手法をとる宇宙船は世界初である。

ドッキング後は係留され、ISSへの補給物資の移送が始まる。約30日間ほど係留されたのち、打ち上げから36日目にISSから離脱、37日目に軌道を離脱、その後大気圏に突入して燃え尽きる。

JAXAでは、「HTV/H-IIB特設サイト」を設置して、HTV、H-IIBロケットの最新情報を随時公開する。さらに、特設サイトでは、応援メッセージも募集中である。

※打ち上げ時刻や、その後のスケジュールは、最新の国際宇宙ステーション(ISS)の軌道やミッション進歩状況により決定・変更される場合がある。