「はやぶさ」、帰還に向け4月中旬エンジン再点火へ

【2007年4月6日 宇宙科学研究本部 宇宙ニュース

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ」について、今年4月中旬に地球帰還に向けたエンジンの再点火を行う予定を発表した。


小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」の想像図

小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」の想像図。クリックで拡大(提供:宇宙航空研究開発機構(JAXA))

小惑星探査機「はやぶさ」は、2005年11月に小惑星イトカワへの離着陸を成功させた。しかしその直後、地球帰還が危ぶまれる深刻な状態に陥った。トラブルは、交信途絶や姿勢制御、燃料漏れにまで至ったが、帰還を決してあきらめない運用チームによって、原因究明とその対策が進められてきた。

そして今年1月末、試料容器の地球帰還カプセルへの収納が無事完了。2月には姿勢制御が新しい方式で試みられたのに続き、3月末からエンジンの試験運転が開始された。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、今年に入ってから行われた試運転などを経て、新たな姿勢制御方法にも目処がつく見込みであることから、いよいよ地球帰還に向け、今年4月中旬にエンジンを再点火する予定であることを発表した。また、「はやぶさ」の運用には依然困難を伴うが、2010年6月の地球帰還を目指して最大限の努力を続けていきたいとしている。

<参照>

<関連リンク>

<関連ニュース>