三重県の中村さん、茨城県の櫻井さんがさそり座に新星を発見

【2007年2月6日 VSOLJニュース(167)】

(著者:山岡均さん(九大理))

2月になると、明け方の東の空にはさそり座やはくちょう座が昇りはじめ、天の川に沿って出現する新星が見つかる季節が到来します。今年も、さそり座に新星が発見される頃になりました。発見したのは、日本のベテラン天体捜索者のお二人です。

三重県亀山市の中村祐二(なかむらゆうじ)さんは、CCDカメラに135mmレンズを付けて新星の捜索をしています。また、茨城県水戸市の櫻井幸夫(さくらいゆきお)さんは、デジカメに180mmレンズの組合せをお使いです。お二人とも、5日未明(日本時間)の観測で、9等級台の新しい天体に気付きました。2日前の3日未明にもお二人とも観測されていましたが、その時には天体はとらえられていませんでした。これまで報告されている天体の明るさは以下のとおりです。

時刻(世界時)明るさ観測者
1月29.8669日12.0等以下中村
2月2.8日見えない櫻井
2.8662日11.0等以下中村
4.854日9.4等櫻井
4.8624日9.9等中村
5.818日8.9等門田健一(かどたけんいち)さん(埼玉県上尾市)

確認観測を行なった門田さんが測定した新星の位置は以下のとおりです。

  赤経  16時57分41.20秒
  赤緯 -32度20分35.8秒 (2000年分点)
  新星周辺の星図

この位置の3秒角以内には19等より明るい星はありません。10等級(1万倍)以上明るくなったものと考えられます。

西はりま天文台の内藤博之(ないとうひろゆき)さんと鳴沢真也(なるさわしんや)さんは、6日未明(日本時)にこの天体の分光(スペクトル)観測を行いました。その結果、この天体は極大に近い古典新星であることが明らかになっています。

今年に入っての新星発見は、1月に、ケンタウルス座でチリのリラー(W.Liller)さんが発見したものについで2例目になります。


「さそり座新星」の位置

この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ Ver.8」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。