土星リングの起源解明に!紫外線で捉えたリングのベストショット

【2004年7月12日 University of Colorado at Boulder News Release

土星のリングの新しい画像が公開された。この画像は、土星探査機カッシーニが土星周回軌道に入る際に捉えたものだ。ターコイズブルーと赤(ともに疑似カラー)に染められた美しいリングの画像は、外側のリングが氷を多く含んでいることや、A、B、C環それぞれの構造の特徴などを見事に写し出している。

(A環の紫外線画像)

(C、B環の紫外線画像)

(上)A環。内側のぼんやりした赤い部分はカッシーニの空隙(間隙)、外側の赤い部分はエンケの空隙、(下)B環からC環(右から左)(提供:University of Colorado, LASP )

この画像撮影に活躍したのは、カッシーニに搭載されている紫外線分光撮影機(UVIS:UltraViolet Imaging Spectrograph)だ。その性能は、1977年に打ち上げられた探査機ボイジャーに搭載されたものと比べて格段の解像度を持っているという。

土星のリングは、一番内側のD環からC、B、A環と続き、さらにF、G、E環が存在している。画像中のターコイズブルーのリングは、水の氷などが密集しているが、赤いリングは、汚れた小さな粒子がまばらに分布している。