X線で観測した渦巻き銀河M83

【2003年1月25日 Chandra Photo Album

NASAのX線観測衛星チャンドラが、うみへび座の渦巻き銀河M83(距離1200万光年)を撮影した画像が公開された。

(M83の画像)

渦巻き銀河M83。赤は低エネルギー、青は高エネルギーに対応(提供:NASA / CXC / U.Leicester / U.London / R.Soria & K.Wu)

画像には、渦巻き銀河のディスク(円盤)の部分にたくさんのX線源が点として写っている。これらのX線源の正体は中性子星やブラックホールだ。また、銀河の核の部分はひときわ明るく写っているが、これは銀河のタイムフレームでおよそ2000万年前に起こった爆発的な星形成に伴うものだと考えられている。観測によれば、核の部分には中性子星やブラックホールが特に多く集中しているようだ。また、700万度のガスが核を取り囲んでいるようすも発見された。

一方、銀河の腕に沿って400万度の高温ガスが分布しているようすも観測された。温度が低いことから、腕(やディスク)部分での星形成は核の部分よりも穏やかな割合であると考えられている。

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