流星痕同時観測キャンペーン2002のお知らせ

【2002年11月13日 流星痕同時観測キャンペーン事務局

流星痕同時観測キャンペーン事務局から、2002年しし座流星群の流星痕同時観測キャンペーンの案内が届いた。

流星痕とは、非常に明るい流星が流れた跡に数秒から数分にわたって光り続ける雲のようなもののことで、その発生メカニズムはまだよくわかっていない。流星痕を地上の2地点以上から観測すれば、三角測量の方法によってその立体構造を解析することができ、痕の物理状態を調べたり痕が発生した超高層大気部分の調査を行なうことができる。同キャンペーンは、このような目的で1998年のしし座流星群から活動を始めたものだ。

以下にキャンペーン事務局からの案内文を掲載する。全国で一人でも多くの方に協力していただくことでより詳しい解析ができるということなので、ぜひ参加してみよう。詳細や観測方法などはキャンペーンのサイトを参考の上、事務局まで直接お問い合わせのこと。

流星痕同時観測キャンペーン2002
「2002年しし座流星群」

2002年のしし群極大は、残念ながら日本上空ではなく、ヨーロッパ及びアメリカの上空と予報されています。しかし日本国内で流星嵐となった2001年は例外として、1998年〜2000年にも国内で数例の明るい流星痕観測がありました。この規模の流星痕は、しし群特有のものですので、2002年しし群は大流星痕観測のラストチャンスと思って、ぜひ観測してくださいますようお願いいたします。今年は月明かりがありますが、短時間露光の流星痕写真の場合は月明の影響は少なく、十分に写すことができますので、観測される方はぜひ痕カメラを用意して下さい。

現在、9地点からの参加申し込みを頂いておりますが、関東地方の方がほとんどですので、有益な観測を行うためにも、他地域からもさらなる参加をお願いいたします。特に、手薄な、北海道、東北、中部、近畿、中国、四国、九州の方の参加をお待ちしております。また関東に関しても引き続き募集しております。観測地点が多いほど、よりキメの細かい解析が可能になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。また海外に遠征観測される方の参加も歓迎いたします。キャンペーン事務局のメンバーも、痕観測を行うためにアメリカとスペインに遠征しますので、現地での多地点同時観測も考えられます。

キャンペーンの詳細や観測方法等は、キャンペーンのサイト(http://www3.plala.or.jp/MY_Yamamoto/campaign/)をご覧いただくか、私ども事務局(meteortrain@freeml.com)までお問合わせいただければ幸いです。また、キャンペーンのメーリングリストもございますので、こちらに興味がおありの方も事務局にお尋ね下さい。流星痕観測に興味のある方は是非事前に事務局まで御一報下さい。

しし群まであと数日、残された時間は多くありませんが、ラストチャンスを生かせるように、観測準備だけは入念に行なって本番に挑みましょう!

お問い合わせ先:

「流星痕同時観測キャンペーン」は、流星痕同時観測キャンペーン事務局(以下の4名)が呼びかけております。

  • 戸田雅之(日本流星研究会)
  • 山本真行(通信総合研究所、日本流星研究会)
  • 比嘉義裕(日本流星研究会)
  • 藤田充宏(東北大・理、東北大学天文同好会)

<関連リンク>