大マゼラン雲中で美しく輝く超新星残骸

【2002年5月24日 Chandra Photo Album

NASAのX線観測衛星チャンドラが撮影した、美しい超新星残骸の写真が公開された。

(超新星残骸 N132Dの画像)

超新星残骸 N132D。一辺は100秒角(提供:NASA / SAO / CXC)

この画像は、地球から18万光年離れた大マゼラン雲にある N132Dという超新星残骸である。画像の色はエネルギーの違いに対応しており、赤は低エネルギーに、緑は中間、青は高エネルギーを表している。

超新星残骸とは、一生の最期に大爆発を起こした星がまき散らしたガスが見えているもので、おうし座にある「かに星雲」や大マゼラン雲に1987年に現れた超新星の周りのリングなどが有名だ。爆発で吹き飛ばされた残骸は球殻状に広がっていき、近くにあるガスや分子雲などと衝突する。その際にガスが数百万度の高温に加熱され、X線で光って見えるのである。