村上さん、新彗星を発見

【2002年3月13日 国立天文台天文ニュース(533)

新潟県松代町の村上茂樹(むらかみしげき)さんが新彗星を発見しました。

(C/2002 E2の写真)

新彗星 C/2002 E2の写真。CCD光度は12.8等で、コマの視直径は1.0分。南西の方向に淡い尾が見られる。クリックで拡大(写真提供:アストロアーツ 門田健一)

新潟県松之山町での観測で、3月12日午前4時半頃、口径46センチメートルの反射式望遠鏡(倍率68倍)で、わし座に11等級の新彗星を肉眼観測で発見しました。コマの見た目の直径は3分角。南西方向に短い尾らしいものも確認され、30分間に北東に僅かな移動が確認されました。

米国アリゾナ州のダグラス・スナイダー(D. Snyder)さんも口径50センチメートルの反射式望遠鏡で村上さんよりも少し前に独立に発見しています。

この新彗星には2002 E2の認識符号が与えられました。

発見後それほど時間が経っていないので、日心軌道はまだ求められていません。このあと「スナイダー・村上 彗星(Snyder - Murakami)」の通称になる見込みが大きいと思われます。

お二人からの発見報告は以下のとおり

2002 UT             R.A. (2000) Decl.        m1    Observer
Mar. 11.514     18 55.2       - 0 46        13.0   Snyder
     11.806     18 55.5       - 0 35        11     Murakami

(以下、アストロアーツによる注釈)

現在までの観測から計算される推算位置は以下のとおり。(いずれも日本時間3時の位置、J2000.0)

月日赤経赤緯等級
3/1218h55.4m-0°38'10.7
3/1318h56.5m+0°21'10.7
3/1418h57.6m+1°21'10.6
3/1518h58.7m+2°23'10.6
3/1619h00.0m+3°26'10.6
3/1719h00.9m+4°30'10.6
3/1819h02.0m+5°36'10.5
3/1919h03.1m+6°43'10.5
3/2019h04.2m+7°52'10.5

<参照>