1 月 11 日の小惑星オルガによる恒星食の改良予報

【2002 年 1 月 7 日 アストロアーツ】

1 月 11 日(金)に小惑星オルガによる恒星食が起こる。この予報を佐藤勲さんとせんだい宇宙館からいただいたので、それぞれ紹介しよう。

<佐藤勲さんによる予報(ONM No. 609)>

1月11日(金)に起こると予報されていた小惑星(304)Olga(13.8等)によるTYC011401683(9.60等)の掩蔽は、同日19h16mごろ、東海・近畿地方で見られます。

隠される恒星の2000年分点の位置は、赤経05h35m22s9123±0".024, 赤緯+01°13'55"812±0".033で、オリオン座にあります。一方、隠す小惑星の推定直径は68km、視直径は0".055で、改良予報での暦の精度は0".014です。

名目上の掩蔽帯は、静岡県、長野県、愛知県、岐阜県、滋賀県、福井県、京都府などを通っており、ここを中心に南関東、中部、近畿、中国地方東部が可能性圏内にあります。現象が起これば、最長6秒間にわたって4.2等級の減光が起こります。

予報図のPDFファイルを添付しました。アクロバットリーダーでご覧になれます。

詳しいお問い合わせと観測報告は、佐藤 勲 氏(E-mail ANA65381@nifty.ne.jp)までお願いいたします。

さらなる改良予報が出た場合は、電子メールや電話、アストロアーツのホームページでも情報を流します。また、観測報告は、eGroupに参加登録の上(eGroupにログイン)、occultation@egroups.co.jpに投稿して下さい。(プロフィールを記入されませんと、参加登録されません。)

<せんだい宇宙館からの予報>

1月11日の小惑星(304)Olga による TYC 0114-01683-1 (mag 9.6)の掩蔽のIOTA による改良予報が発表されました。観測の可能な方は是非ご協力頂きたくお願い申し上げます。また、近隣の方々にも呼びかけをお願い申し上げます。

この予報は、ファインダーチャートとともに、以下のページにおきました。http://www2.synapse.ne.jp/uchukan/

昨年末より好条件の現象が続いておりますが、今回も観測しやすい現象です。今回の現象は、掩蔽帯の幅 68km、誤差(1σ)は経路幅の+/-80% と発表されています。恒星も明るく減光も十分で、好条件です。

■ 2002.01.11   19h16m JST
恒星 :TYC 0114-01683-1
        赤経 05h 35m 22.913s,赤緯 +01°13' 55.81"(J2000) 9.6等
        オリオン座δ星(三ツ星の右端)の北 約 1°45'
小惑星:(304)Olga  13.8等
減光 :約 4.2等  継続時間は最長 6.0秒
掩蔽帯:東海地方,近畿地方北部,中部地方西部

改良予報の在所: http://www.oz.net/~stevepr/Asteroids/asteroid.htm

観測に成功されましたら、是非、国立天文台相馬充氏 または、せんだい宇宙館早水勉までご報告をお願いいたします。観測されましたデータは、IOTA,国立天文台,海上保安庁水路部,東亜天文学会 他、広く公開され星食の研究に役立てられます。

必要なデータは、

  1. 観測者氏名
  2. 観測地および観測地の経緯度
  3. 観測開始と観測終了の時刻
  4. 減光が観測されたか? 減光が観測されなくとも重要なデータです。
  5. 減光がおきた場合の時刻:減光開始の時刻および減光終了の時刻
  6. 観測機材
  7. 時刻保持の方法

です。観測は眼視によるものでも重要なデータとなりますが、可能な方は、是非ビデオによる観測をお願いいたします。時刻保持のためには、極力、GPS時計、短波時報(外国)などの正確な時報を用いてください。固定電話による117時報も0.03秒程度の信頼性があります。携帯電話の時報、電波時計、は遅れが大きいので避けてください。

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