国立天文台とロシア科学アカデミー宇宙研究所
1997年4月11日撮影の写真を募集中

【2001年10月18日 国立天文台 渡部 潤一 氏】

国立天文台とロシア科学アカデミー宇宙研究所が1997年4月11日のヘール・ボップ彗星、或いはペルセウス座付近を撮影された方の写真を探しています。その写真が、貴重なデータになるかもしれません。ガンマ線バーストが発生していたからです。

宇宙最大の謎といわれる「ガンマ線バースト」とは、瞬間的(ほとんど数秒間以下)に強力なガンマ線がやってくる現象です。最近では、その発生直後にはガンマ線だけでなく可視光も放っていることがわかってきました。しかも、バースト直後にはなんと8等ほどの明るさに輝いた例も見つかっています。皆さんの写真にも写っている可能性があります。

1997年4月11日の日本時間18時45分から19時の間に、ペルセウス座付近、ヘール・ボップ彗星から12.5度ほど離れた場所で、強力なガンマ線バーストが起きていることがわかっています。その光学天体はまだ同定されていませんが、もしかすると日本のアマチュアの方々の、ヘール・ボップ彗星を狙って撮影した写真に偶然、写っている可能性があるのです。 この時間帯に彗星或いはペルセウス座を撮影された方は、ぜひご連絡くださるか、写真をお送りいただけませんでしょうか。よろしくお願いします。

<連絡先>

〒181-8588 東京都三鷹市大沢 2-21-1 国立天文台 渡部潤一
電話: 0422-34-3638 ファックス:0422-34-3810

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