ミールへの最後のプログレス補給船がドッキング成功

【2001年1月29日】

日本時間1月24日昼にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた無人補給船「プログレスM1-5」は、日本時間1月27日14時34分、ロシアの宇宙ステーション「ミール」に無事ドッキングした。このプログレスは、食料や水などの補給品が積載されていない代わりに、通常の2.5倍 (2,677キログラム) の燃料を満載している。ロシアは、このプログレスのエンジンを用いてミールの高度を徐々に下げ、最終的には南太平洋に落下させる計画。巨大なミールは、大気圏再突入でも燃え尽きず、多数の破片が地表に達すると考えられている。

時事通信によると、ロシア外務省は1月26日、ミールの廃棄計画に関して声明を出し、落下予定地点として南緯47度、西経140度が想定されていることを明らかにしたという。

ミールの太平洋への落下は、3月6日が有力視されている。だが、現在は11年周期の太陽活動の最盛期にあたるため、その影響により上層大気の状態が絶えず変化している。大気が膨れて上層大気の密度が高くなるとミールは早く高度を失うため、ミールの太平洋への落下の最終的な日付については、直前にならないとわからない。

なお、ミールの飛行制御システムが故障するなどの不測の事態に対応するため、2名の乗組員がミールに急行できるよう備えている。

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