12月22日、小惑星アウソニアによる恒星の掩蔽が中部日本で見られる!

【2000年12月15日 佐藤 勲 氏 ONM No.550 】

ONM No.549でお知らせしたように、USNOでの観測によると、12月22日(金)に起こると予報されていた小惑星 (63) Ausonia (11.4等) による ACT0885917 (10.50等) の掩蔽は、25h35m30sごろ、関東、中部、近畿方面を通ることが確実となっています。

名目上の掩蔽帯は、千葉県、神奈川県、静岡県、長野県、岐阜県、愛知県、福井県、滋賀県、京都府、岡山県を通っており、ここを中心に関東、中部、近畿、中国地方までが可能性圏内にあります。

小惑星の推定直径は103kmで、掩蔽が起これば、最長9秒間にわたって1.3等の減光が起こります。恒星の位置は、赤経04h22m39.6s, 赤緯+30゚26'39"にあります。

さて、観測方法ですが、眼視観測の場合は、電話時報を受信し、時報と現象が起こった時の声を録音して、後で再生して潜入と出現の時刻を0.1秒単位で求めます。現象を見てから声が出るまでの反応時間は、適当に見積もって補正します。眼視観測は信頼性が低いので、近くの人とペアを組んで2人以上で観測すると、信頼性が向上します。

ビデオ観測の場合は、できればI.I.や高感度の白黒ビデオを使用し、時報を同時録音します。周囲の星が映るような倍率で観測すると、雲の通過による減光を区別することができます。

詳しい掩蔽帯図は、小惑星食センターのホームページに、PDFとPS形式で掲載されています。

この情報は、お近くの観測者にも伝え、なるべく多くの観測が得られるよう御協力下さい。観測報告は、現象が起こらなくても、曇っても、観測地の詳しい経緯度や高度、望遠鏡、観測方法、観測状況などを添えて、ぜひ御報告下さい。観測報告の詳細を他の観測者にも伝わるよう、egroupにぜひ御参加下さい。