国際宇宙ステーションへの恒久滞在が開始

【2000年11月8日 It's now space station Alpha (FLORIDA TODAY) / NASA ISSステータスレポート#00-48 (NASDA訳)

国際宇宙ステーション(ISS)の第一次滞在クルー3名(指揮官のビル・シェパード飛行士、ソユーズ船長のユーリ・ギドゼンコ飛行士、フライトエンジニアのセルゲイ・クリカレフ飛行士)が搭乗したソユーズ宇宙船は日本時間11月2日午後6時21分、カザフスタンの中央部上空でISSのズベズダの後部ドッキングポートに近づき、スムーズに自動ドッキングした。

それから約1時間後の日本時間11月2日午後7時23分、ズベズダの居住区画へのハッチが開かれた。そして指揮官のシェパード飛行士の勧めによりまずギドゼンコ飛行士とクリカレフ飛行士がズベズダに入り、つづいてシェパード飛行士も入室した。いよいよ、ISSへの恒久滞在が始まったわけだ。

3名は約4か月間ISSで暮らし、ISSの整備や生物学的実験などの任務をこなした後、2001年2月に第二次滞在クルーと交代する予定。

なお、現在ISSには固有名がないが、それでは通信においてISSのクルーを呼ぶ際に不都合であるため、第一次滞在クルーの滞在期間に限ってISSは暫定的に「アルファ」という名称で呼ばれることになった。これは、指揮官のシェパード飛行士の提案によるもの。

ギリシア語のアルファベットの最初の文字である「アルファ」は、ISSの正式名称の候補のひとつとして検討されているが、これにはロシアが反対している。この名称では、ISSがまるで初めての宇宙ステーションであるかのような印象を受けるというのだ。つまり、この命名手法を用いるならロシアの宇宙ステーション「ミール」こそが「アルファ」であり、ISSは「ベータ」とするべきだということである。

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