国際宇宙ステーションに名前を

【2000年8月4日 FLORIDA TODAY Space Online (2000/8/4)

ISSは未だにプロジェクト名である「国際宇宙ステーション(International Space Station)」またはそれを略して「ISS」と呼ばれており、宇宙飛行士たちの間では呼びやすい名前を求める声が高まっている。

今年10月3日にロシアのソユーズ宇宙船でISSに向かう予定になっている、3名の初めての長期滞在クルーのうち司令官を務めるBill Shepherd氏によると、ギリシア後で「入り口」を意味する「アルファ(Alpha)」がISSの名前として有望だったという。しかし、これにはロシアが異議をとなえた。「アルファ」だと、まるでISSが初めての宇宙ステーションであるみたいだというのだ。

また、ISS計画が最初に提案されたとき、当時のアメリカのレーガン大統領は「フリーダム(Freedom=英語で自由)」と呼んだ。これは1984年のことだった。しかし、1990年代に入って冷戦が終わり、ロシアがISS計画に深く関わるようになると、「フリーダム」案は消えてしまった。

Shepherd氏と共にISSに滞在するロシア人のSergei Krikalev氏は、ISSの名前は少なくとも英語やロシア語であるべきではないことだけは確かだろうと言っている。

7月にはロシア宇宙局のYuri Koptev局長が、ISSの名前の新たな案をもうすぐ発表すると漏らしたが、このときNASAは即座に、そんな話は聞いていないと反撃した。

ISSプロジェクトには16か国が参加しており、名前を決定するには、その16か国全ての同意を得る必要があるため、これは難しい問題なのだ。