ガンマ線宇宙望遠鏡コンプトンは海上投棄されない

【2000年2月28日 Florida Online (2000/2/28)

NASAのガンマ線宇宙望遠鏡「コンプトン」は、1991年にスペースシャトル「アトランティス」により放出され、2年の設計寿命を大きく超えて今も活動を続けている。しかし、昨年12月に3つの姿勢制御用ジャイロスコープのうちの1つが故障した。ジャイロスコープがもう1つ故障するとコンプトンの姿勢制御が不可能になる可能性があり、またコンプトンは15トン以上もある大型衛星のため再突入時に大気圏にて燃え尽きずに破片が地表にまで達する恐れがあるため、NASAは姿勢制御が可能な今のうちにコンプトンを海上に投棄することを検討していた。しかし、たとえすべてのジャイロスコープを失っても小型推進器により姿勢制御が可能であるという結論に達し、早期の投棄は行われないことになった。