22日の大火球、落下の可能性も (続報)

【2000年2月24日】

日光火球(仮称)の飛行経路 2月22日19時10分ごろ、関東地方で大火球が目撃された。日本火球ネットワークでは、この火球を仮に日光火球と呼んでいる。

右図は、日本火球ネットワークによる大まかな推定飛行経路(2000/2/23発表のもの)をもとに作成したもの。

日本火球ネットワークの掲示板には、単発の打ち上げ花火のように火花を散らしながら飛んでいき、最後は花火が散るように粉々に分裂して燃え尽きたという報告が複数寄せられている。破片が地上まで到達している可能性はあるが、もしそうであっても山中へ落下していると思われるので、発見は難しいかもしれない。

なお、日本火球ネットワーク掲示板では、この日光火球の目撃情報を収集している。正確な飛行経路を割り出すのためにはより多くの目撃情報が必要で、もし目撃された方がおられたら、できるだけこの掲示板に報告してほしい。

日本火球ネットワークのJN針尾(長野県中央)パトロールカメラがとらえた日光火球 (クリックで拡大)

左の写真は、日本火球ネットワークのJN針尾(長野県中央)パトロールカメラがとらえた日光火球 (クリックで拡大)。 薄雲の中に明るく写っている。拡大画像では点線状に写っているのがわかるが、これは回転シャッターを使用しているため。回転シャッターは扇風機の羽のような黒い板で、レンズを覆うように設置して回転させ、レンズの視野を一定間隔で覆ったり開いたりする。これにより流星にタイムマークをつけることができ、写真から流星の見かけの速度を割り出すことが可能となる。異なる複数の地点で同様の写真が得られれば、流星の立体的な飛行経路と、実際の飛行速度を求めることも可能。

また、宮城県白石市在住の井上さんがこの火球の発光開始点付近をビデオに収めることに成功し、この映像は氏のホームページでMPEGムービーとして公開されている。
(http://www03.u-page.so-net.ne.jp/ya2/h_inoue/v.mpg)

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