新彗星 C/1999 A1

【1999年1月14日 国立天文台天文ニュース(233)】

今年最初の新彗星が発見されました。オーストラリアのティルブルーク(Tilbrook,J)が口径20センチの反射望遠鏡により、眼視で「ちょうこくしつ座」に発見したもので、フォーマルハウトのやや東のところです。明るさは10.5等、南に移動している模様です。観測期間が短いため、軌道は求められていません。その後の観測で、直径1分のコマがあり、位置角80度の方向に3分の長さのかすかな尾が認められるということです。
 今年の最初ですから、認識符号はC/1999 A1です。今の段階で正式の発表はありませんが、おそらくティルブルーク彗星と名付けられることでしょう。そうだとすると、1年半前の C/1997 O1(Tilbrook) 以来のことになります。日本からはたいへん見にくい位置です。

参照 IAUC 7084(Jan.13.1999),

発見位置の星図
東京での1月12日薄明終了時の星空