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【特集】ペルセウス座流星群 2009年8月12〜13日

流星をたくさん見るコツ

13日未明がピーク

ペルセウス座流星群の放射点が昇るようす

8月13日午前3時ごろ、北東の空。クリックで拡大(ステラナビゲータで作成)

2009年のペルセウス座流星群は、8月13日の午前2時ごろにピークを迎えると予測されています(日本流星研究会による)。8月12日から14日の間、とりわけ13日の未明が観察に最適です。

一般に、流星群は放射点が高く昇っているほど見える数が多くなります。ペルセウス座は秋の星座。8月中旬は夜半過ぎに北東の高い空へ昇るので、極大予想時刻が午前2時というのはたいへんな好条件です。

しかし一方で、天体観測の大敵である月が、放射点のすぐ近くで輝いています。ペルセウス座流星群には明るい流星が多いとはいえ、見える流星の数は減ってしまいます。総じて、今年の条件はあまりよくない、ということになります。とはいえ、流星の数がたいへん多く、全体的に明るい性質だと言うことを考えれば、見る価値は十二分にあります。

なるべく広くて暗い空で見よう

8月13日午前3時の星空

8月13日午前3時ごろの全天のようす。クリックで拡大(ステラナビゲータで作成)

市街地での観察は避けた方が良い

放射点は北東の空にあります。しかし、流星は放射点の近くだけで見えるわけではありません。放射点から離れる向きに流れるだけで、全天のどこからでもまんべんなく流れます。今年は放射点の近くに月があるので、むしろ月を避けて観察するのがよいでしょう。また、放射点から遠い流星ほど長く見えます。

そのため、流星はなるべく空の広い範囲が見渡せる場所で見るのが基本です。なるべく、木立や建物がないところを探してください。

また、東京など市街地では見える流星の数はごくわずかになってしまいます。ビルの屋上や広い公園など、直接明るい光が目に入らない場所を探しましょう。

もちろん、その際は立入禁止区域には入らない、車に気をつけるなど、安全面にじゅうぶん配慮しましょう。また、周辺の住民の方々や他の観察者に迷惑をかけることのないよう、ごみを持ち帰るなどマナーを守って楽しみましょう

観察の姿勢

夜空を見上げるのに、立ったままでは首が疲れてしまいます。できれば、シートをひいたりビーチチェアを使ったりして寝転がって見上げるのが一番です。ただし夜露がつくことがあるので、敷物はぬれてもかまわないものがよいでしょう。

もう1つ大事なのは、暗闇に目を慣らすことです。明るい部屋から出てしばらくは暗い星まで見えません。30分くらいは空を見上げて目を慣らしてください。さらに、せっかく目を慣らしても、自分で使う懐中電灯がまぶしくては台なしです。懐中電灯に赤いセロファンをはるか、赤色LEDを用意するのが鉄則です。

流星はどこに流れるか分かりませんし、いつ流れるのかもわかりません。ですから星空全体を気長にゆったりとながめるようにしましょう。

流星の姿を残そう

カメラ

カメラはしっかりと固定するのがポイント

流星は、一瞬のうちに流れて消えてしまう現象です。そこで、写真や動画としていつまでも残してみませんか。

流星の写真撮影は意外と簡単です。1分以上、10分未満の長時間露光ができるカメラなら、ピントを無限大(∞)に合わせて、夜空の適当な方向に向けてシャッターを開けば、あとは運次第。フィルムは高感度(ISO800くらい)のものが必要ですし、運任せなので何枚も撮影することになりますが、その点はデジタルカメラなら有利です。

カメラのほかに必要なのは、しっかりした三脚、レリーズ(シャッターを切る道具、カメラによってはリモコンも)、そしてできれば夜露を防ぐためのレンズフードです。

天体写真は敷居が高いと考えられがちですが、近年急速に広まっているデジタル一眼レフカメラがあれば思いのほか簡単に始められるものです。さらに、最近人気なのが流星のビデオ撮影。高感度CCDビデオカメラヘッド「WATEC-100N」はモノクロですが、肉眼で見えない流星も写るほどの高感度です。

詳しい撮影方法はアストロアーツの星空ガイド「流星観測のすすめ」をご覧ください。写真観測やビデオ観測など、流星を記録する方法を解説しています。