英科学誌、「宇宙の栗まんじゅう問題」の解決に懸賞金

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【2008年4月1日(エイプリルフール) Mature】

英国の科学雑誌「Mature」は1日、「宇宙の栗まんじゅう問題」として知られている宇宙物理学上の未解決問題について、これを解決した人物に100万ユーロ(約1億5300万円)の賞金を授与すると発表した。


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宇宙は栗まんじゅうで埋め尽くされるのだろうか?

「宇宙の栗まんじゅう問題 (cosmic chestnut bun problem)」とは、1970年代に日本の著名な漫画家によって提起された問題で、「一定時間ごとに倍々に増える栗まんじゅうが存在すると仮定した場合、この栗まんじゅうは有限の時間で宇宙全体を埋め尽くすか?」というものである。

この問題が初めて登場した彼のSF漫画では、主人公の少年が特殊な薬品を用いて好物の栗まんじゅうを倍々に増殖させることに成功するものの、増え続ける栗まんじゅうを持て余し、最後には相棒の猫型ロボットが栗まんじゅうをロケットに積んで宇宙に投棄する、という内容になっていた。

この作品が発表された後、これまでに多くの物理学者や天文学者、数学者がこの増殖し続ける栗まんじゅうの運命について論文を発表してきたが、

  • 栗まんじゅうの集団が重力収縮を起こしてブラックホールが生成されるため、宇宙を埋め尽くすことはない
  • 指数関数的増殖の速度が十分に大きければ宇宙膨張の速度を上回って宇宙全体を埋め尽くすだろう
  • 宇宙のエネルギーの大半を占める「ダークエネルギー」の正体こそ、どこかで増え続けている栗まんじゅうである
  • 無限に増える栗まんじゅうはエネルギー保存則を破っているので問題自体が物理学的に無意味である

など、現在でも統一的な見解は得られていない。

そこで世界天文年を来年に控えた今年、「Mature」誌では基金を設立し、10年後の2018年3月31日までにこの問題を解決した人物に100万ユーロ(約1億5300万円)の賞金を授与することを決定した。

なお、問題の解決は理論的証明であっても実験による検証でも構わない。提出された論文は査読委員会による審査を受け、問題の解決をもっとも早く認定された著者に賞金が贈られる。

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