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【特集】2012年6月4日 部分月食

5月21日に太陽を隠して「金環日食」を起こした月は、およそ2週間後に地球の裏側へまわり、今度は地球に太陽の光をさえぎられて「部分月食」となります。東日本では月食(本影食)の経過を最初から最後まで見ることができますが、近畿より西では月が欠け始めてから東の地平線に昇ります。

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月食はなぜ見える

月食は太陽・地球・月が一直線に並ぶ満月の際、地球が月に対して太陽の光をさえぎる場合に起こります。満月はおよそ1か月に1度起こりますが、毎回月食になるわけではなく、また起こっていても地球の反対側では見られないことを考慮すると、同一地点では月食は平均して1年に2回ほど観察できます。2010年には日本から見られる月食が3回、2011年にも2回ありましたが、2012年に見られる月食(本影食)は6月4日の1回限りです。

地球の本影と半影

太陽に照らされる地球の後方(太陽の反対側)には、長い影が伸びています。この影には、太陽の光が地球に完全にさえぎられる「本影」と、一部が届く「半影」の2種類があります。地上から見ると、ちょうど太陽から180°反対のところに本影と半影が二重円になって位置しています。本影に隠された部分はとても暗くなるのですぐにわかりますが、半影に隠されているだけの部分は、写真撮影をして初めてわかるほどの変化しかしません。

月が本影に完全に入り込むと「皆既月食」と呼ばれるのに対して、今回の月食は、最大の食分(月の直径に対して本影が入り込む割合)が4割弱の「部分月食」です。また、半影だけに月が隠されるときは「半影月食」と呼ばれ、今年11月28日に起こります。

見え方

月食のようす。半影、本影、そして月の位置を示した

月食のようす。半影、本影、そして月の位置を示した(ステラナビゲータで作成、以下同じ)

日食では観察する地点によって月と太陽の位置関係が異なるため、太陽の欠け具合や欠ける時刻は場所によって異なりますが、月食では月自体に生じる影を観察することになるため、月の欠け具合はいつどこから見ても同じです。ただし、観察地点から見て月が地平線上に昇っていなければ月食も見られません。

月が本影に隠れ始めるのは(部分食の開始)午後6時59分で、西日本では月の出よりも前のことです。食が最大になるのは午後8時3分、高度は10〜15度です。部分食が終わる午後9時過ぎになっても、月の位置はあまり高くありません。

札幌と東京と那覇での見え方

札幌、東京、那覇での見え方

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各現象のタイムテーブル、月の高度

現象の時刻と各地の月の高度などは以下のとおりです。

現象時刻 札幌仙台東京大阪福岡那覇
欠け始め18時59.3分 -0.1°1.7°2.2°地平線下地平線下地平線下
食の最大20時03.2分 8.4° 11.3°12.2°10.1°7.3°9.1°
部分食の終わり21時07.0分 15.9°19.5°21.0°19.5°17.3°20.4°
半影食の終わり22時19.9分 21.9°26.3°28.3°27.8°26.9°31.3°
(月の出の時刻) 18時59分18時46分18時44分19時00分19時18分19時12分

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観察と撮影

すでに解説したように、今回の部分月食は比較的低空での現象となります。南東の空が開けている場所で観察することが、最大のポイントといえるでしょう。

「星空ナビ」で2012年6月4日の天文現象を選んで再現

メニューから現象を選んで再現。クリックすると欠けた月を拡大表示

ニンテンドーDSで星空を再現できる「星空ナビ」を使うと、天文現象の一覧から選択するだけで月食を再現することができます(右図)。観測する場所を設定すれば、食の最大時に月がどの高さにあるのかもわかります。

月食のようすを写真に撮るのもおすすめです。肉眼ではただ暗くなっただけに見えた部分もほんのりと赤く輝いていることがわかり、肉眼ではわからない半影による食も、写真撮影なら違いが見えます。

撮影に使うのは、一般的なコンパクトデジカメでもじゅうぶんです。カメラを三脚で固定して、ほとんどのデジカメについている「遠景モード」を使えばピントのあった写真が撮れます。

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