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部分日食を観察しよう

安全に観察するために

部分日食ガイド

日食観測マニュアル」より、部分日食ガイド。
クリックするとpdf(960KB)にリンク

日食を観察するときは、次の点に十分注意してください。

  • 太陽を直接見てはいけません。望遠鏡や双眼鏡を使わずに肉眼で見るだけでも、目に悪影響を及ぼします。
  • 減光用フィルターも正しいものだけを。黒い下敷き、サングラス、フィルムの黒い切れ端は使ってはいけません。目に見える光(可視光)はほとんど通さなくても、目に有害な赤外線を透過してしまうからです。
    かつて使われていた太陽観察用のサングラスやフィルターにも、赤外線を通してしまったり割れる危険性があるものがあります。
  • また、正しい方法で観察している場合でも、太陽を見続けるのは2〜3分にとどめ、適度に目を休めてください。当日は気温が高くなると予想されるので、目の違和感に限らず、頭痛や吐き気などを感じたらすぐに観察をやめましょう。

ムック「日食観測マニュアル(安全に太陽を観測できる日食メガネ付き)」では、太陽光線の目への影響や、家庭にあるアイテムを使って安全に日食を見る方法などをまとめています。この記事をpdfとしてご覧いただけます。右上の画像をクリックしてください。

おすすめの観察方法を以下でご案内します。必要な機材はアストロアーツオンラインショップでも取り扱っています。日食関連商品はご好評につき、すでに日食前の販売を終了しているものもあります。あらかじめご了承ください。

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日食メガネ

「全国日食地図」と「日食観察マニュアル」に付属する日食メガネ」の写真

全国日食地図と日食観察マニュアル
に付属する日食メガネ

太陽を眼視観測するための道具としていくつかの「日食メガネ」が市販されていますが、可視光はもちろん、赤外線まで確実に減光するものを選びましょう。NASAのウェブサイトに掲載された解説によれば、可視光で0.003%、赤外線(波長780〜1500ナノメートル)で0.5%以下の光しか通さないのが安全なフィルターの基準です。

アストロアーツ日食グラス」と「太陽日食観察メガネ」はこの基準をほぼ達成しています。「アストロアーツ日食グラス」は顔の大部分を隠すデザインを採用することで、光が周囲から入りこみにくくなっているのでとくに安全です。ただし、たいへん危険なので双眼鏡などの光学製品と組み合わせて使ってはいけません。

日食を詳しく解説した読み物とセットになったメガネはたいへんお得です。「全国日食地図」は全国各地での見え方が印刷された八つ折りの大判地図。裏面には観察の注意点などが書かれています。「日食観察マニュアル」は付属の日食メガネで観察できるのはもちろん、ピンホールを使った観察や撮影方法も解説している必携の一冊。日食以外の天文現象や星座についても解説していて、夏休みの間使い続けることができます。

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観望用フィルター

「アストロソーラーシート」の写真

シート取り付け例

切って使うタイプのフィルターもあります。金属蒸着シートの「アストロソーラーシート」は、眼視観測にも使えるほか、望遠鏡の対物レンズに取り付けて観望することもできます。ただし、破れたり鏡筒から外れたりしないよう、工夫して取り付けてください。

デジタルカメラや一眼レフカメラで撮影する場合には、「減光用フィルター(NDフィルター)」が便利ですが、決して眼視観測に使ってはいけません。

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太陽観察専用の双眼鏡・望遠鏡

「ソーラースコープ」の写真

ソーラースコープ

太陽専用の望遠鏡や双眼鏡の中には、フィルターを内蔵したタイプもありますが、安全性の面からおすすめなのは投影式望遠鏡の「ソーラースコープ」です。太陽を直接見ないため目を痛める心配がなく、組み立てが簡単で、複数名で同時に観察できるのが特長です。

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太陽投影板

望遠鏡の接眼部の後ろに太陽投影板を取り付ければ、大勢で見たり、スケッチをとったりすることができます。直接太陽を見ないので安全ですが、望遠鏡の口径が大きすぎたり、プラスチックなど熱に弱い素材が使われていると発火のおそれがあります。太陽観測を想定した設計であるか確認した上で、対物レンズの光景は4〜5cm程度まで絞りましょう。また、ファインダーの対物側には必ずキャップをつけてください。

まだ望遠鏡をお持ちでない場合は、ビクセンの「太陽観察セット2009」がおすすめです((販売終了))。経緯台式架台と80mm屈折式鏡筒、太陽投影板のセットで、日食の観察がすぐに始められます。

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ピンホール

小さな穴の後ろにスクリーンを置くと像ができる「ピンホール」の原理を使うのも有効な観測方法です。テレホンカードの穴に光を通すほかにも、地面に写る木漏れ日も欠けた太陽と同じ形になるので注目してみましょう。

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