マーズ・エクスプレスも活躍中、火星の盆地を撮影

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【2012年8月10日 ESA

先日NASAの探査車「キュリオシティ」が到着した火星では、他の探査機、探査車も活躍中だ。欧州の探査機「マーズ・エクスプレス」から届けられた最新画像には、過去に川や湖があったと思われる峡谷・盆地や天体衝突でできたクレーターなどが見られ、俯瞰ならではの視点で火星の歴史を物語る。


マーズ・エクスプレスがとらえたLadon盆地

マーズ・エクスプレスがとらえたLadon盆地。クリックで拡大(提供:ESA/DLR/FU Berlin (G. Neukum)、以下同)

Ladon盆地付近の広域図

Ladon盆地付近の広域図。水が流れた跡がはっきりわかる。クリックで拡大

Sigli/ShambeクレーターのCG図

マーズ・エクスプレスのデータからCG作成されたSigli/Shambeクレーターの拡大図。クリックで拡大

画像は、「マーズ・エクスプレス」が幅440kmのLadon盆地付近を4月に撮影したものだ。Ladon峡谷が盆地に切り込んでいるこの地域には、かつて湖や川があったことを示す地形があり、研究者達の興味をひいている。

2枚目の広域画像を見ると、南側の高地から大量の水が流れていた痕がはっきりわかる。これが峡谷となって広大なLadon盆地に流れ込んだようだ。

この画像にも写っているHoldenクレーターは、6日にゲール・クレーターに着陸したNASAの探査車「キュリオシティ」の着陸地の最終候補の1つにもなっていた。ゲール・クレーターでも「マーズ・エクスプレス」とNASAの「マーズ・リコナサンス・オービター」によって、過去に水があった痕跡が見つかっている。

この盆地の中にあるSigli/Shambeクレーターは、2つのクレーターがつながったような幅16kmの地形で、ひび割れが多く見られる。こうした楕円クレーターは、小惑星や彗星が浅い角度で衝突したときに形成されるものだ。

周囲に見られる噴出物ブランケットの模様は、衝突時に溶けた地下の氷の存在を示していると考えられている。無数の小さなクレーターは、それより新しい衝突によるものだ。