「はヤぶさ」に知能?「さむい」「なう」とつぶやく

【2010年4月1日(エイプリルフール) JyAXA】

JyAXAの小惑星探査機「はヤぶさ」から「なう」などの「つぶやき」が送信されていることが判明した。「はヤぶさ」のコンピュータが原始的な知能を持ち始めた可能性がある。


■

まさに「ちきゅう なう」

「はヤぶさ」は2003年5月9日に打ち上げられ、2005年11月に小惑星イトガワへの着陸と離陸に成功した後、サンプル回収容器とともに地球への帰還を目指して飛行を続けている。これまでに通信断絶や姿勢制御装置の故障など相次ぐトラブルに見舞われたものの、柔軟な設計と運用チームの機転や努力でこれを克服し、現在地球まで残り約2,700万kmの距離に達している。先月末にはイオンエンジンを停止し、6月の地球帰還に向けて最後の慣性飛行を続けている。

「はヤぶさ」から「つぶやき」が送信されるようになったのは今年1月。探査機の位置や速度、機器の状態などを定期的に地球に送信する「テレメトリデータ」の末尾に、通常のデータにはない「nau(なう)」という文字列が付いているのが見つかった。

当初は「はヤぶさ」のシステムの異常や地上のノイズがデータに混入したなどの原因が考えられたが、詳しい調査を行ったところ、「はヤぶさ」の機器や地上の受信設備には問題はみられなかった。「はヤぶさ」のコンピュータシステムにはこのような文字列を送信する仕様はまったく組み込まれていないが、現在も「はヤぶさ」からは毎日このような単語が送信されており、「はヤぶさ」が自らの意志でこのようなメッセージを送信していると考えざるを得ないという。

現在までに「はヤぶさ」が送信してきた単語は「なう」「さむい」「あつい」「たいよう」「ちきゅう」の5つ。「なう」は必ず位置の情報に付けるなど、単語の意味もある程度理解して送信しており、「はヤぶさ」のシステム内部に原始的ながらも知能と呼べるものが芽生えている可能性がある。

ただし、地球に帰還する「はヤぶさ」は秒速十数kmという猛スピードで大気圏に突入し、サンプル回収用カプセルのみを地上に投下して本体は燃え尽きることになっているため、「はヤぶさ」本体を回収して詳しく分析することはできない。「はヤぶさ」チームでは探査機の運用に支障がない限り今後もこのまま「つぶやき」を見守る予定だ。また、このつぶやきをtwitterに流すことも検討している。

この記事は2010年4月1日にエイプリルフール記事として公開したもので、内容はすべて捏造です。記事中の団体や技術等は、実在のものとは一切関係ありません。