夏の風物詩 ペルセウス座流星群の流れ星を数えよう!

【2009年8月5日 国立天文台 アストロ・トピックス(492)

夏恒例のペルセウス座流星群があと約一週間に迫った。国立天文台では、今年も流れ星を数えるキャンペーンを実施する。日本国内では、流星がもっとも多く出現する「極大」が8月12日の夜から翌日13日の未明と予想されている。


アストロ・トピックスより

(2008年のペルセウス座流星群の画像)

2008年のペルセウス座流星群(撮影/佐藤 崇氏、撮影日/2008年8月13日、撮影地/山形県鶴岡市)

毎年8月12、13日ごろを中心に「ペルセウス座流星群」が活発に活動します。今年は満月過ぎの月明かりの影響を受けますが、流星が最も多く出現する「極大」は、日本で観察しやすい時間帯だと予想され、比較的好条件です。

ペルセウス座流星群は、毎年多くの流星が出現する「三大流星群」のひとつです。十分に暗い夜空のもとで晴天に恵まれれば、1時間に30個を越える流星を見ることができるでしょう。またこの流星群は、夜でも暖かい夏の時期に活動する上、夏休みやお盆休みの方も多く、観察しやすい流星群と言えます。

今年のペルセウス座流星群は、世界的に見ると、日本時間の13日未明(12日の深夜過ぎ)に極大となることが予想されます。これはちょうど、日本でペルセウス座流星群の観察に適した時間帯にあたり、活発な出現が期待されます。

しかし、極大前後に流星数が増加することもしばしばありますし、流星群の活動は何日間か続きますので、その前後数日間は流星の出現を期待することができます。

一晩の中で考えると、真夜中前よりは(ペルセウス座が高くのぼる)真夜中過ぎの方が、多くの流星を見ることができます。真夜中過ぎから空が明るくなる頃までが、観察におすすめの時間帯です。

流星の観察には、望遠鏡や双眼鏡は不要です。人工の明かりの少ない、空が広く見渡せる場所で観察してみましょう。流星は空のどの方向に出現するかわかりませんので、安全な場所に寝転んで夜空を見上げ、気長に待つのがよいでしょう。虫除け対策や、長時間見る場合には冷え込みにも注意し、事故などにあわないよう十分に気をつけてください。

世界天文年である今年、国立天文台では、できるだけ多くの方に流れ星を眺めてもらおうと「三大流星群」の観察キャンペーンを実施中です。今回のペルセウス座流星群についても、活発に活動する8月11日の夜から15日の朝までの期間で「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーンを行います。この期間に夜空を観察し、観察時間と、その間に何個の流れ星を見ることができたか等を報告ページから報告してください。携帯電話からも参加可能ですし、また携帯版では「初級編」も実施しますので、これまで流れ星を眺めたことのない方もぜひお気軽にご参加ください。

なお、キャンペーンページでは、報告された流星の1時間ごとの平均数を10分おきに自動集計する予定です。ペルセウス座流星群の流星かどうか、見分けて数えなければいけませんが、たくさんの報告が集まるとペルセウス座流星群の活動の活発さの変化をほぼリアルタイムで知ることができるかもしれません。

流星の見分け方はキャンペーンページにて解説しますので、そちらを参考にして観察にのぞんでください。この機会にぜひ、夏の夜を彩る流れ星を数えてみませんか。

<参照>

<関連リンク>