マックホルツ彗星(96P)が SOHO の視野を通過中

【2007年4月3日 アストロアーツ】

インターネットで公開されている、太陽観測衛星SOHOのカメラLASCO C3の最新画像に、マックホルツ彗星(96P)が写っている。


(LASCO C3の視野を通過中のマックホルツ彗星)

LASCO C3の視野を通過中のマックホルツ彗星(96P)。最新画像はSOHOのウェブサイトで見られる(提供:ESA/NASA/NRL)

マックノート彗星(C/2006 P1)が話題となってから早くも2か月以上が過ぎた。太陽観測衛星SOHOのカメラ、LASCO C3の視野を通過していくようすをインターネットでご覧になった方も多いだろう。

現在、LASCO C3の視野をマックホルツ彗星(96P)が通過中だ(2005年1月に地球へ接近したマックホルツ彗星(C/2004 Q2)とは別物)。もちろん、インターネットから最新画像を見ることができる(注:SOHOから直接画像をダウンロードするわけではないので、数時間の時間差がある)。彗星は近日点を通過したばかりで、現在視野の左下に見えているところだ。今後は左上へ移動していく。

公転周期5.2年のマックホルツ彗星(96P)は、近日点距離が約0.12天文単位(1天文単位は地球から太陽までの距離)と極端に小さいため、太陽接近時に急増光することで有名だ。今回はSOHOの視野で2等級まで明るくなり、その後は4月中旬に8等級で明け方の空に現れると予想される。

同じSOHOの画像でも、視野からはみ出るほど大きな尾を持ち、CCDの画素から光が「あふれ出る」ほど明るかったマックノート彗星に比べれば地味ではある。だが、むしろこちらの方が彗星らしい姿に見えるかもしれない。また、視野の中を移動するに従って尾の向きや明るさが変化するので、注目して追ってみると面白いだろう。

画像を見られるサイトは関連リンクに記した。もっとも手軽に閲覧できるのはSOHOのページだ。“The very latest SOHO images(最新画像)”もしくは“SOHO Real Time Movies(動画)”で右下の“LASCO C3”から任意の画像サイズを選択すれば見ることができる。

<関連リンク>

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