12月13日〜14日、ふたご座流星群を眺めよう

【2006年12月6日 国立天文台 アストロ・トピックス(260)

毎年12月13日、14日ごろを中心にして前後数日間、「ふたご座流星群」が活発に活動します。今年は、夜中前までは月明かりの心配がいりませんので、良い条件で観察することができます。


流星群とは、彗星から放出された直径1ミリメートルから数センチメートル程度の麈(ちり)粒の集団が、地球に飛び込んで起こる現象です。この塵粒の集団は彗星の軌道上に密集していますので、塵粒の軌道と地球軌道が交差しているところで、流星群が発生します。地球が彗星の起動と交差する日時は、ほぼ毎年決まっていますので、特定の時期に流星群が出現するわけです。流星群に属する流星は、「放射点」と呼ばれる一点を中心に放射状に出現します。ふたご座流星群は放射点がふたご座にあるために、その名前がつけられています。

今年のふたご座流星群は、世界的に見ると、おおよそ14日の15時〜17時頃(日本時間)にもっとも多くの流星が出現するだろうと予想されていますが、ふたご座流星群の活動は数日間続きますので、その前後にも流星の出現が期待できます。

ふたご座流星群は流星を初めて眺めようという方にお勧めです。その理由の1つは、流星数が多いことです。十分に暗い夜空で晴天に恵まれれば、1時間に30個を越える流星を見ることができるでしょう。2つ目の理由は、夜中前にも流星が出現することです。小さいお子様にとっても観察しやすい流星群と言えるでしょう。また今年とくにお勧めする理由は、夜中前までは月明かりの影響を受けることなく観察できることです。明るい月があると、暗い流星が見えなくなり、観察できる流星数は減ってしまいます。しかし、13日も14日も月の出が24時以降なので、24時頃までは、月明かりの影響を受けることなく観察できます。

そこで、国立天文台では、できるだけ多くの方に流れ星を眺めてもらおうと、流星数がもっとも多くなると思われる13日の夜から14日の夜に「ふたご座流星群を眺めよう」キャンペーンを今年も行うことにしました。この夜の20時〜24時の間に、15分ほど夜空を観察してもらい、その間に何個の流れ星を見ることができたかを報告ページから報告してもらおうというものです。日本全国のどのあたりで流星が見えたかが集計からわかる仕組みです。携帯電話からも参加可能ですから、これまで流星を眺めたことのない方も、ぜひお気軽にご参加ください。

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