理系進路選支援事業 ロケットガール養成講座

【2006年12月4日 アストロアーツ】

秋田大学ものづくり創造工学センターでは、文部科学省が推進する「女子中高生 理系進路選択支援事業」の一環として、ロケット・缶サットの製作から打ち上げを指導する“ロケットガール養成講座”を開講する。


文部科学省は、いわゆる「理科離れ」問題が女子学生の間で顕著であり、理工学系への進学や就職に結びつかないことなどを調査から明らかにした。この問題への改善策として、具体的に将来の進路をイメージできるよう「目標となる先輩像」を示す重要性を挙げている。「女子中高生 理系進路選択支援事業」は、女性大学生や女性教員によってロールモデルを示すことを目的とした活動だ。この支援事業のコンセプトにそって、事業を実施する複数の大学や団体では、女子学生や大学院生による研究や実験紹介、出前授業や講座などを開催する。

秋田大学ものづくり創造工学センターも支援事業を実施する大学の1つだ。「ロケットガール養成講座」と題して、12月23日に宇宙飛行士の山崎直子さん(*)を迎えて講演会を開催するほか、女性高校生30名を募集し、ロケット・缶サットの製作から打ち上げまでを指導する。製作指導は、1月6日より開始され、打ち上げは3月20から25日に予定されている。

秋田大学ものづくり創造工学センターでは、2005年に東京工業大学の小宮氏が行った調査(東工大クロニクル No.404 pp.20-21)の結果から、理工学系への進学推進には宇宙系のテーマが適当であると判断した。この調査によれば、理科・数学が好きになったきっかけとして、女子は1位「太陽・月・惑星」、2位「星・星座」、3位「宇宙飛行」と宇宙系が挙げられているからだ。また、イメージし易く、女子学生に広くアピールする意図から、アニメーション番組である「ロケットガール」とのタイアップという形をとって事業を展開している。

(*)講演会への山崎直子宇宙飛行士の参加は、次のスペースシャトルSTS-116の打ち上げ次第では、不参加になる可能性があります。