【新天体速報】SWANの画像から彗星発見

【2006年7月15日 IAUC 8729】

太陽観測探査機SOHOの太陽風異方性検出装置(SWAN)が撮影した画像から、新彗星が見つかった。


SWANが6月下旬に撮影した画像中に彗星を発見したのは、アメリカのR. D. Matson氏とオーストラリアのM. Mattiazzo氏。この新彗星にはC/2006 M4(SWAN)の認識符号が与えられた。

彗星を発見した両氏は、南半球の複数の観測者に確認観測を依頼した。これを受けたオーストラリアのT. Lovejoy氏は、自ら6月30日にCCDで撮影した画像に、発見された彗星と思われる天体を確認した。また、天体は明瞭な緑色で、視直径0.5分角のコマがあることを指摘した。さらに、オーストラリアのR. H. McNaught氏が7月12日に撮影した画像には、まとまったコマと80秒角の尾が写っていた。

なお、国際天文学連合回報(IAUC)8729 で、この彗星の暫定的な位置の予報が発表されている。

《C/2006 M4の観測データ》

日付(UT)赤経赤緯等級
2006/06/20 08h42m0s-9゚29'---SWAN
2006/06/22 08h44m0s-8゚48'---SWAN
2006/06/25 08h46m8s-8゚00'---SWAN
2006/06/29 08h50m0s-6゚09'---SWAN
2006/06/30.363 08h52m49s-6゚20.8'12Lovejoy
2006/07/02 08h52m4s-5゚14'---SWAN
2006/07/04 08h54m2s-4゚38'---SWAN
2006/07/05 08h54m8s-3゚42'---SWAN
2006/07/12.35695 09h08m59.07s-1゚55'43.8"12.3McNaught
2006/07/12.35925 09h05m59.27s-1゚55'41.0"---McNaught
2006/07/12.36157 09h05m59.46s-1゚55'38.5"---McNaught
2006/07/12.36387 09h05m59.63s-1゚55'35.6"---McNaught

《C/2006 M4の暫定軌道要素》

近日点通過(T)2006年8月24.2日
近日点距離(q)0.132
近日点引数(ω)112.9゚
昇交点黄経(Ω)162.6゚
軌道傾斜角(i)98.8゚

《C/2006 M4の位置予報》

日時(TT)赤経赤緯等級
2006/07/0408h56m02s-4゚43.2'13.0
2006/07/0909h01m00s-3゚03.4'12.6
2006/07/1409h08m08s-1゚22.2'12.2
2006/07/1909h14m74s+0゚22.2'11.7
2006/07/2409h21m88s+2゚12.0'11.2