出現するか?梅雨空のうしかい座流星群

【2004年6月17日 国立天文台 アストロ・トピックス(21)

梅雨空が続いていますが、梅雨の晴れ間には思いがけず星がよく見えることがあります。雨が大気中の塵や埃を洗い流すからですが、今年は、それに加えて、もしかすると流れ星にも出会えるかもしれません。6月のうしかい座流星群です。

うしかい座流星群は、それを引き起こす彗星の名前をつけて、ポン・ウィンネッケ流星群とも呼ばれています。1920年代頃にはしばしば盛んな出現を見せていましたが、近年はほとんど出現しない衰退群とされていました。ところが、1998年に予期せぬ出現があり、日本でも梅雨の晴れ間をぬって、一時間に数十個から多い時には100個もの流れ星が見られたのです。突然の出現に、研究者も驚きましたが、このような流星出現の予測も理論的に解明されつつあります。そして、複数の研究者によって、今年は6月23日から24日にかけて、この流星群が活動すると予想されているのです。極大は日本時間の23日の20時から24時頃といわれています。

こういった最新の理論では、流星の出現日時は正確に予想できるのですが、流星数の予想はまだまだ難しいといわれています。実際にどの程度の出現があるのか、まったく予想できませんが、23日が梅雨の晴れ間にうまく当たったら、流れ星を期待して夜空を眺めてみるのも楽しいかも知れません。

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