宇宙における星形成のピークは50億年前だった

【2004年4月9日 University of Pennsylvania News

ペンシルバニア大学とエディンバラ大学のチ−ムの研究によって、宇宙における星形成のピークが今から50億年前であることが明らかにされた。この値は、以前考えられていたよりも遅い時期を示している。

今回の研究成果は、同チームが約10万個の銀河について調べ上げた結果もたらされたものだ。われわれの太陽の誕生は約47億年前なので、ビッグバンから太陽の誕生までに宇宙における恒星の半分以上が作られていたことになる。その後宇宙では、星の死が星の誕生を上回るようになり、以降宇宙はより暗いものへと変化し続けている。

また、今回の研究は、質量の小さい銀河と大きい銀河それぞれにおける星形成の違いを明らかにした点で、以前の研究とは大きく異なる。大小の銀河を比較することで、質量の大きい銀河では、小さい銀河よりも星形成がより早い段階で起こっていることがわかったのだ。今回の研究結果と過去の研究では星形成のピークの時期に数十億年の差が出たが、これは、以前は大質量の銀河についてしか調べることができなかったためだろう。

同様の観点で、観測可能な銀河すべてについて観測が行われれば、今までにないレベルで星形成に関する理解が可能になるだろうと専門家は語っている。

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