南極皆既日食ツアーが大人気

【2003年9月25日 アストロアーツ】

今年の火星騒ぎも大接近の日を過ぎて一段落というところだが、天文趣味人の間では、早くも次のビッグタイトルである11月23日の南極皆既日食が話題となっている。今回の皆既日食では、皆既帯の通る陸地が南極大陸のみ。したがって、地に足をつけてコロナを眺めるには、南極大陸への上陸が必至だ。しかし、南極条約協議国である日本からは、南極大陸への観光的渡航はむずかしく、個人での南極行きは事実上不可能だ。そこで、南極大陸にあるロシアの観測基地にベースキャンプを置く特別な南極日食ツアーが日通旅行から発表されている。

日食ツアー説明会のようす

このツアーは、11月17日発で11日間という日程。南アフリカのケープタウンを経由し、南極大陸にあるロシアのノボラザレフスカヤ基地に降り立ち、基地周辺のもっとも観測条件のよい場所での観測となる。旅行代金は228万円で、募集人数は30名である。ちなみに、現地での皆既日食のようすだが、皆既継続時間はおよそ1分20秒、太陽高度は1.3度ほど。現地は白夜の時期で、現地時間のほぼ深夜に起こるというめずらしい日食だ。

日通旅行によるこのツアーの説明会では、228万円という旅行代金にも関わらず、40名近い参加者を集めた。ほとんどがすでに予約、もしくは仮予約という人たちで、定員30名限定という枠はほぼ埋まり、早くもプラチナチケット状態になっている。こうした状況を考慮し、日通旅行ではさらに増席も検討中という。参加を希望する方は、早めに申し込んでおきたい。お問い合わせは以下まで。

日本通運株式会社 首都圏旅行支店 営業第七課
南極皆既日食観測デスク(hi-oogane@nittsu.co.jp)担当:大金博幸
TEL: 03-6251-6357 FAX: 03-6251-6366

<エクリプスナビゲータのベッセル要素の更新>

この日食に関する最新のベッセル要素が、NASAのFred Espenak氏とJay Anderson氏によって発表されている。このデータを元にエクリプスナビゲータ用のベッセル要素ファイル(20031123-2.bsl)を用意した。ダウンロード(右クリックして「保存」を選択)してご利用いただきたい。

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