コメットハンター百武裕司氏が死去

【2002年4月11日 アストロアーツ】

2つの新彗星を発見したアマチュア天文家、百武裕司(ひゃくたけ・ゆうじ)氏が、10日午後7時47分、大動脈瘤(りゅう)破裂のため搬送先の病院で亡くなられた。51歳だった。

氏は1989年から彗星探索を始め、1995年12月に百武彗星(C/1995 Y1)を、1996年1月に百武彗星(C/1996 B2)を、それぞれ単独発見された。特にC/1996 B2のほうは非常に明るく長い尾を見せ、私たちの目を楽しませてくれた。1996年9月からは鹿児島県姶良町立天文台「スターランドAIRA」の館長を務め、天文普及活動にも貢献されていた。ご冥福をお祈りしたい。

(左)彗星を発見したフジノン 25×150双眼鏡と百武氏、(右)百武彗星 C/1996 B2。地球に接近した1996年3月26日に撮影